目を引くひれを持つ小さな魚
オスのグッピーは一般にメスより小さく、鮮やかな尾びれを持ちます。繁殖によって作られた品種の中には、ひれが特に長いものもいます。角のとがった石や飾り、硬い人工水草は、ひれを傷つけるおそれがあります。水槽内のものは、ひれが引っかからない滑らかな表面のものを選びましょう。
魚を選ぶときは、販売水槽にいる群れ全体を見て、自然に泳いでいるか、呼吸のリズムが乱れていないか、ひれに傷がないかを確かめましょう。同じ水槽に病気の魚がいれば、健康そうに見えるグッピーも病原体を持っていることがあります。エンドラー・グッピーは体長約2.5 cmと、さらに小型です。店頭での名前や繁殖系統の表示は必ずしも明確ではないため、どの魚か詳しく尋ねるとよいでしょう。
植物の隠れ場所と泳げる空間をつくる
英国の観賞魚業界団体OATAは、少数のグッピーを飼う場合でも45 L以上の水槽を勧めています。同じ水量なら、背が高く幅の狭い水槽より、横に長い水槽のほうが泳げる距離を確保できます。ほかの魚に追われている魚や稚魚が葉の間に隠れられるよう、植物を配置しましょう。側面や奥を密に植え、手前に開けた遊泳スペースを残す方法があります。
フィルターは水を循環させ、有用な細菌が定着する場所にもなります。ただし、特にひれの長いオスが常に水流に逆らって泳がなくて済むよう、流れは穏やかにしましょう。フィルターの排水口を調整すると、水流が分散し、水槽内に流れの弱い場所をつくれます。飾りに鋭い縁がないかも確かめてください。しっかり閉まるふたは、魚が跳ねて水槽の外に出るのを防ぎます。
水質を測り、魚を迎える前にフィルターを準備する
グッピーは中程度の硬度の水で飼われることが多く、OATAはドイツ式総硬度で約8~18度、pH 7~8を目安に挙げています。総硬度は、水に溶けたカルシウムとマグネシウムの塩類の量を表します。pHは、水の酸性・アルカリ性の度合いです。これらの値は水道水と水槽の両方で測りましょう。繁殖系統によって慣れている水質が異なることがあるため、購入時にはそれまでの飼育環境も尋ねてください。急な水質の変化は魚の負担になります。
グッピーを迎える前に、魚を入れずに水槽のろ過を立ち上げます。その間にフィルターで細菌が増え、有毒なアンモニアをまず亜硝酸に、次に比較的害の少ない硝酸塩に変えます。亜硝酸も魚には有毒です。細菌の働きを育てるため、水槽の立ち上げ用アンモニア製品を説明書に従って加えます。水質検査では、先にアンモニア、続いて亜硝酸が増え、その後どちらも下がる経過を確認できます。追加で製品を投入してもフィルターが処理でき、後の検査でアンモニアと亜硝酸が繰り返し0を示すようになってから、グッピーを迎えましょう。飼育を始めた後は、定期的に水の一部を交換し、硝酸塩など水に溶けた老廃物を取り除きます。地域によっては水道水の消毒に塩素やクロラミンが使われ、これらは魚に害を及ぼすことがあります。交換用の水に含まれる場合は、水槽に入れる前に適切な水質調整剤で処理しましょう。
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どの魚にも届くよう、少量ずつ餌を与える
植物性の原料を含む質のよい餌を、毎日の主食にできます。適量を与えれば必要な栄養をまかなえる、総合栄養食と表示されたものを選びましょう。グッピーが食べやすい大きさの粒が適しています。OATAは、小型のミジンコなど、生きた餌や冷凍した餌を補助的に与えることを勧めています。少量ずつ数か所に分けて与えると、控えめな魚にも餌が届いているか見やすくなります。
食べ残しは分解して水を汚す前に取り除きましょう。特に小さな水槽では、餌の与えすぎで水質が急に悪くなることがあります。グッピーがガラス面で餌を探していても、追加の餌が必要とは限りません。体つきや普段の行動、いつもの給餌で十分に食べられているかのほうが判断の手がかりになります。急に食べる量が減ったり、群れから離れていたりする魚がいれば、様子をよく見て水質も測りましょう。
迎える前に稚魚の居場所を考える
グッピーは卵を産まず、生きた稚魚を産みます。稚魚は生まれてすぐに泳げます。茂った植物に隠れると、最初に気づいた数より多くの稚魚が育つこともあります。そのため、オスとメスの少数の群れでも、短期間で数が増える可能性があります。購入前に、別の適切な水槽を用意できるか、成長した稚魚の引き取り先を見つけられるか考えておきましょう。
メスのグッピーは交尾後、体内に精子を蓄えることができます。そのため、以前の交尾から時間がたち、オスと離れて暮らしていても、稚魚を産むことがあります。オスとメスを分けても、その後の出産をすぐに防げるとは限りません。稚魚には口に合う細かい餌と、安定した水質管理が必要です。すべての稚魚を元の水槽で飼い続けると、すぐに手狭になることがあります。
ひれ、呼吸、行動の変化に気づく
ひれが裂けている、ひれを体にぴったり寄せている、水槽内のものに体をこすりつける、新しい点や斑点が現れたといった場合は、早めに水質を確かめ、魚の診察を受けましょう。呼吸が明らかに変わったり、急に群れから離れたりするのも異変のサインです。口をぱくぱくさせて呼吸が苦しそうな場合や、ひどく弱っている場合は、魚を診療する動物病院で直ちに診てもらってください。見た目だけでは、水質の悪化、感染、けがのどれが原因か判断できないことも多くあります。
新しい魚は健康そうに見えても、病原体を持ち込むことがあります。すでに魚がいる水槽に加える場合は、準備を整えた別の水槽で検疫するとよいでしょう。検疫とは、新しい魚をしばらく既存の魚から離して飼い、変化がないか観察することです。水槽ごとに器具を分けると、病原体が別の水槽に移るのを防ぐ助けになります。測定日が分かる水質の記録と写真があれば、魚に詳しい獣医師が変化の経過を把握しやすくなります。
よくある質問
グッピーは何匹で飼うのがよいですか?
OATAは少なくとも3匹を勧めています。オスとメスを一緒に飼うならメスを多くし、どの魚にも十分なスペースを確保しましょう。いつも追われている魚や、餌に近づけない魚がいないかも観察してください。
グッピーとネオンテトラは一緒に飼えますか?
グッピーとネオンテトラでは、適した水の硬度が異なることが多くあります。グッピーはミネラルの多い水で飼われることが多い一方、ネオンテトラには一般により軟らかい水が適しています。一緒に飼う前に、実際の水質と両種に必要な環境を確かめましょう。同じ店で売られていても、同居に適しているとは限りません。
オスと分けた後も、メスのグッピーは稚魚を産みますか?
はい。メスは以前の交尾で得た精子を蓄え、オスと離れてからも稚魚を産むことがあります。分けた後も、稚魚のためのスペースと世話を考えておきましょう。
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出典・写真クレジット
- How to look after guppies and molliesOATA目を引くひれを持つ小さな魚 · 植物の隠れ場所と泳げる空間をつくる · 水質を測り、魚を迎える前にフィルターを準備する · どの魚も餌を食べ、隠れられる環境を整える · どの魚にも届くよう、少量ずつ餌を与える · 迎える前に稚魚の居場所を考える · ひれ、呼吸、行動の変化に気づく
- Freshwater Ornamental Fish Commonly Cultured in FloridaUniversity of Florida IFAS Extension目を引くひれを持つ小さな魚 · 迎える前に稚魚の居場所を考える
- Keeping pet fish togetherRSPCA植物の隠れ場所と泳げる空間をつくる · どの魚も餌を食べ、隠れられる環境を整える
- How to set up and look after a freshwater aquariumOATA水質を測り、魚を迎える前にフィルターを準備する
- Routine Health Care of FishMerck Veterinary Manualどの魚にも届くよう、少量ずつ餌を与える · ひれ、呼吸、行動の変化に気づく
- Basic Information about Chloramines and Drinking Water DisinfectionUS Environmental Protection Agency水質を測り、魚を迎える前にフィルターを準備する
- Extreme fertilization bias towards freshly inseminated sperm in a species exhibiting prolonged female sperm storageRoyal Society Open Science, Gasparini, Daymond and Evans (2018)迎える前に稚魚の居場所を考える
写真の出典
写真: Guppy Poecilia reticulata.jpg · Holger Krisp · CC BY 3.0. WebP形式に変換しました。写真の内容は変えていません。
写真: Poecilia retic 090519-8688 kdBdk.jpg · Wibowo Djatmiko ( Wie146 ) · CC BY-SA 3.0. WebP形式に変換しました。写真の内容は変えていません。
写真: Trinidadian guppy (Poecilia reticulata) male and female.png · Amy E. Deacon, Hideyasu Shimadzu, Maria Dornelas, Indar W. Ramnarine and Anne E. Magurran; 2017 colour adjustment by Togabi · CC BY 4.0. WebP形式に変換しました。写真の内容は変えていません。
写真: Poecilia reticulata.JPG · El fosilmaníaco · CC BY-SA 3.0. WebP形式に変換しました。写真の内容は変えていません。







どの魚も餌を食べ、隠れられる環境を整える
グッピーには同種の仲間が必要です。OATAは少なくとも3匹、オスとメスを一緒に飼う場合はオス1匹に対してメス約2匹を勧めています。こうすると、オスの関心が複数のメスに分散します。それでも、いつも追われている魚や餌に近づけない魚がいないか観察しましょう。魚が1匹増えるごとに必要なスペースが増え、フィルターへの負荷も大きくなります。
オスだけの群れなら繁殖は避けられますが、オス同士でも追い回したり、餌から遠ざけたりすることがあります。追われた魚が逃げられるよう、複数の経路から入れる植物の隠れ場所をつくりましょう。ほかの魚種を加える場合は、水温と水の硬度がその魚種にも合う必要があります。長いひれをつつく魚は同居に向きません。魚を追加で買う前に、すでに水槽にいる魚の必要な環境を確かめてください。
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