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爬虫類 · 種の紹介

クサガメの飼育:水場、体を温める陸場と日々の管理

クサガメの甲羅には、縦に走る3本の盛り上がった筋があります。学名はMauremys reevesiiです。浅い水場を歩き回り、流木に登り、陸に上がって体を温めます。飼育設備でも、それぞれの場所へ無理なく移動できるようにします。

成体の甲羅の長さは一般に約15~23 cmで、通常はメスのほうが大きくなります。20年以上生きることもあります。日々の世話には、様子の観察に加え、水の管理、給餌、安定した照明が含まれます。飼育設備を置く場所と、水の一部を定期的に入れ替える部分換水も、迎える前から計画しておきましょう。

Mauremys reevesii

浅い水の中にいる、甲羅の筋状の盛り上がり(キール)が見えるクサガメ
水場と乾いた陸場
全身を乾かせる陸場と、泳ぎ続けなくても水中で休める場所が必要です。
登りやすい経路
流木、浅い場所、滑りにくいスロープがあると、水面や体を温める陸場に上がりやすくなります。
水の管理
フィルターは水中の汚れの処理に役立ち、水質検査で水の状態を確かめます。部分換水では水の一部を入れ替え、たまった汚れを減らします。
季節に合わせた計画
冬に休息期間を設けるかどうかは、個体の由来、健康状態、これまでの飼育状況を踏まえて考えます。

特徴を見分け、これまでの飼育歴を知る

クサガメは東アジアに分布し、池や流れの緩やかな水路、水草の多い浅瀬などに生息します。古い資料ではChinemys reevesiiという学名が使われています。頭部の淡い模様と甲羅の3本の隆起が特徴です。年を取ったオスは体色が非常に濃くなり、模様がほとんど見えなくなることもあります。

迎える個体については、由来をたどれることや、これまでの記録があることが役立ちます。以前の餌や飼育環境が分かれば、新しい環境への移行を考えやすくなります。特に成体を引き取る場合は、通年活動していたのか、季節的な休息期間を経験していたのかを確認しておきましょう。

泳ぐ、水中で休む、全身を水から出す

成体には、水場と陸場を備えた広いアクアテラリウムが必要です。飼育設備を計画する際は、底面を約120 × 60 cm以上とすることを勧めます。一部の飼育資料にある小さめの最低寸法より、移動や設備の配置に余裕が生まれます。大きなメスや内部の設備が多い場合は、さらに広い面積が必要になることがあります。

クサガメは、長時間泳ぎ続けるのが得意な種ではありません。安定した流木、幅のある水中の足場、浅い場所を複数設け、あまり力を使わずに水面へ出て呼吸できるようにしましょう。一方で、ひっくり返ったときに自力で起き上がれるだけの水深も必要です。水位や登る経路は、その個体の大きさと動きやすさに合わせます。

体を温める陸場には、全身を支え、完全に乾かせる広さが必要です。滑りにくいスロープがあると上がりやすくなります。流木や石などは崩れないように設置し、甲羅が挟まる狭い隙間を作らないでください。家庭では1匹で飼育できます。オスは同居する個体をしつこく追い回すことがあります。

メスには、穴を掘って産卵できるよう、十分な深さの床材を入れた、行きやすい場所も必要です。適した産卵場所がないと、卵を産めず体内に残してしまうことがあります。この産卵障害は獣医師の診察が必要です。体を温めるための陸場だけでは、産卵場所の代わりになりません。

水面の上に、暖かい陸場を設ける

活動期に室内で飼育する場合、マカオのRoyal Veterinary Centerは水温の目安を約22~26 °C、体を温める陸場の温度を30~32 °Cとしています。陸場には適切な熱源とUVB照明が必要です。UVBは紫外線B波のことで、体内でのビタミンD3の生成を助け、餌から得たカルシウムを骨や甲羅に利用するために役立ちます。水温計を使い、カメが実際に乗る陸場の表面でも温度を測って、環境を確かめましょう。

水中ヒーターは、カメが直接触れたり壊したりしないよう保護します。スロープを登るときや、最も高い場所にいるときも、ランプに近づきすぎない距離を確保してください。カメに届くUVBの量は、ランプの種類、距離、間にある網の有無によって変わります。日陰で身を隠せる場所も設け、夜は照明を消します。

これらの温度は活動期の目安です。自然分布域の一部では、季節によって活動が大きく変わります。冬の休息期間を設けるか、どのように管理するかは、個体の由来、年齢、健康状態、これまでの飼育状況をもとに、爬虫類に詳しい獣医師に相談してください。暖房のない地下室や、たまたま水温が下がる庭の池では、冬の環境を適切に管理できません。

ろ過と部分換水の役割を知る

食べ残しや排せつ物は水を汚します。これらが分解されると、アンモニウムやアンモニアなどが生じます。フィルターに定着した細菌は、それらを亜硝酸塩を経て硝酸塩へ変えます。カメを迎える前にこうした細菌をフィルター内で増やし、水中のアンモニアなどを処理できるようにする過程を「立ち上げ」といいます。生体を入れずに立ち上げる場合は、その用途が明記された水槽用製品をアンモニウムまたはアンモニアの供給源として使い、製品の説明に従って添加します。説明どおりに添加した後、検査を繰り返し、アンモニアまたはアンモニウムと亜硝酸塩が検出されなくなることを確かめます。これは、添加した量をフィルターが安定して処理できる目安です。リンク先の水生ガメの飼育環境ガイドでは、手順と測定方法を詳しく説明しています。

立ち上がったフィルターがあっても、部分換水は必要です。水の一部を入れ替えることで水中に溶けた汚れを薄め、底などにたまった汚れも吸い出せます。ろ材は、そこに暮らす細菌をできるだけ残すように洗います。例えば、取り出した飼育水の中で軽くすすぐ方法があります。細菌が暮らすろ材を一度にすべて交換すると、細菌による水の浄化が一時的に損なわれることがあります。

フィルターの排水口からの強い水流が、休む場所に当たらないようにします。食後の食べ残しは小さな網で取り除けます。水質検査の結果、給餌量、たまる汚れの量を見ながら、その飼育設備に合った換水の間隔を決めましょう。

動物性の餌と植物を組み合わせる

雑食性の水生ガメ向けに栄養を調整した、質のよい総合栄養食を主な餌にできます。雑食性とは、動物性と植物性の両方の餌を食べることです。ミミズ、適切な餌用昆虫、水草なども加えられます。乾燥エビや肉だけに偏ると、栄養のバランスが取れません。

幼体は成体より頻繁に餌を必要とします。Royal Veterinary Centerは、幼体には毎日、成体には1~2日に1回を給餌の目安としています。量は体の状態に合わせて調整します。成長した個体では、植物性の餌の割合を増やせます。カルシウムやビタミンの与え方は、餌と照明の条件を踏まえて、爬虫類に詳しい獣医師に相談できます。

何をどれだけ食べたか観察でき、食べ残しをすぐに取り除けるように給餌します。量と食欲を簡単に記録しておくと、ほかの人に世話を引き継ぎやすくなります。食欲が落ちたときも、それが最近始まった変化かどうかを確かめられます。

甲羅、目、泳ぎ方を観察する

甲羅に柔らかい部分や悪臭のする部分がある、目が腫れて閉じたままになっている、食べる量が減った状態が続く場合は、獣医師に診てもらってください。呼吸が苦しそう、著しく傾いて泳ぐ、頭を安全に水面の上へ保てない場合は、すぐに獣医師へ連絡してください。水質の測定結果や陸場の写真があると、原因を調べる際に役立ちます。

健康そうに見えるカメや飼育水にも、病原菌がいることがあります。専用のバケツ、スポンジ、ホースを用意し、台所では使わないようにしましょう。カメ、水、飼育設備に触れた後は、手を十分に洗ってください。必要な通院に備え、安全で通気性のある移動用のケースを用意しておけます。

よくある質問

水生ガメに乾いた陸場が必要なのはなぜですか?

クサガメは水から上がって体を温めます。適切な陸場なら、全身を乾かし、熱源の下で温まれます。そこで浴びるUVBは、カルシウムを体内で利用する助けにもなります。半分水に浸かった流木では、全身を乾かして休むことはできません。

魚や別のカメと一緒に飼えますか?

1匹で飼うと世話をしやすく、餌や場所をめぐる争いやけがも避けられます。魚は食べられることがあります。別のカメを迎える場合は個別に飼育計画を立て、相性が合わないときに使える、独立した飼育設備一式も必要です。

出典・写真クレジット

写真の出典

写真: Mauremys reevesii Chinese Pond Turtle クサガメ.jpg · Greg Peterson · CC BY-SA 3.0. ウェブ掲載用のサイズに縮小し、WebP形式に変換しました。画像の内容は変わっていません。

写真: Chinemys reevesii 01.jpg · Σ64 · CC BY-SA 3.0. ウェブ向けのサイズに縮小し、WebP形式に変換しました。写真の内容は変更していません。

写真: Chinemys reevesii 04.jpg · Σ64 · CC BY 3.0. ウェブ向けのサイズに縮小し、WebP形式に変換しました。写真の内容は変更していません。

写真: Mauremys reevesii - Institute for Nature Study, Tokyo.JPG · Piropiro77 · CC BY-SA 4.0. ウェブ向けのサイズに縮小し、WebP形式に変換しました。写真の内容は変更していません。

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