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羊を誘導する牧羊犬

オーストラリアン・ケルピー

オーストラリアン・ケルピーは、羊を誘導する仕事のために育てられた犬です。反応が速く、持久力にも優れています。毎日外で体を動かし、犬と一緒に練習することを楽しめる人に向いているでしょう。

大きさ: 中型運動量: かなり多めお手入れ: 毎週

基本情報

大きさ
中型
体高
43~51 cm
寿命
10~13年
運動量
かなり多め
お手入れ
毎週
トレーニング
頭と体を使う本格的な活動
飼育経験
飼育経験があると安心

周囲をよく見て、自分でも考える牧羊犬

ケルピーは、周りで起きていることをよく見ています。何かが動けばすぐに気づき、自分も加わろうとする犬も多いものです。この注意深さは、広い土地で羊を動かしていた祖先の仕事に役立ちました。家庭では、走る子どもや他の動物についていき、その動きを止めたり方向を変えさせたりしようとすることがあります。こうした場面は大人が見守り、人のところへ来る、寝床で落ち着くなど、別の行動を教えるとよいでしょう。

覚えが早いだけでなく、自分で試して、何をすれば望むことが起きるか学ぶ面もあります。練習では要求を次々と増やすより、分かりやすい合図と犬が喜ぶごほうびを使い、短く取り組む方が役立ちます。活動することが好きな犬にも、落ち着いて休める時間は必要です。呼ばれたら戻る練習や運動とともに、人のそばで静かに横になることも教えていきたいところです。

日々の暮らし

毎日の運動に加えて、飼い主と息を合わせて取り組む活動がケルピーの暮らしに合います。散歩の途中ににおいを頼りに探す遊びを入れたり、教室やドッグスポーツを一緒に学んだりする方法があります。身近な遊びなら、草の中に置いたお気に入りのおもちゃを探してもらうところから始められます。距離や隠し場所を変えると、走り回る遊びばかりにせず、少しずつ難しくできます。

庭があると便利ですが、人と一緒に過ごす活動も必要です。ケルピーは、日頃から長めの外出を楽しみ、犬に教えることが好きな人に向いているでしょう。短い散歩が中心で、家では静かに付き添ってくれる犬を探しているなら、他の犬種も知っておくと役立ちます。子犬や若い犬の運動の長さと強さは、成長段階に合わせることが大切です。ケルピーも暑さで体温が上がりすぎることがあります。暑い日は涼しい時間に活動し、水と日陰を用意しましょう。

迎える犬を選ぶ際には、どのような目的で繁殖されてきたかも確認したいところです。ワーキング・ケルピーは、実際に家畜を扱う仕事での能力を重視して選ばれます。一方、オーストラリアン・ケルピーには、体つきや被毛などを定めた犬種標準に沿った繁殖もあります。この2つは異なる繁殖集団です。名前だけでは、その犬に必要な活動量は分かりません。親犬の様子を知り、ブリーダーや預かり家庭から普段の暮らしを聞く方が、具体的な判断につながります。

留守番について

犬が留守番できるようになるには、少しずつ練習する必要があります。英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)は、1回の留守番を4時間以内にするよう勧めています。子犬や、留守番中に落ち着かなくなる犬は、留守にする時間をより短くし、段階的に練習しましょう。それ以上家を空ける場合は、犬を見てもらえる人を手配してください。

池の縁の浅瀬に立つ2頭のオーストラリアン・ケルピー。
池の縁の浅い水の中に立つ2頭のケルピー。

毎日のお世話

短い被毛は、しっかりした上毛と、その下の柔らかく密な下毛でできています。毛の生え替わりが少ない時期は、週に1回ほどのブラッシングで足りることが多いでしょう。下毛が抜ける時期には、手入れの回数を増やして浮いた毛を取り除きます。短毛でも、抜け毛は目立つことがあります。シャンプーは、主に汚れがひどいときに必要になります。

草の長い場所を歩いた後は、足先や被毛に植物のかけらが入り込んでいないか見ておくとよいでしょう。歯、耳、爪にも定期的な手入れが必要です。優しく触られることに少しずつ慣らしておくと、後の診察や確認がしやすくなります。

犬種の歴史と体の特徴

ケルピーは、スコットランドから輸入された牧羊犬をもとに、オーストラリアで生まれました。羊の群れが大きくなるにつれ、長い距離を移動し、歩きにくい土地でも働ける犬が求められました。現在のケルピーも、筋肉質でありながら重々しくなく、機敏に動く体をしています。立ち耳と、周囲に注意を向ける表情が特徴です。

国際的な犬種標準では、体高はオス46〜51センチ、メス43〜48センチです。体高とは、地面から肩の上の一番高い部分までの高さを指します。体重は定められていません。毛色には黒、赤、チョコレート色などがあり、明るい色の斑が入ることもあります。毛色や繁殖の背景だけで、自分の暮らしに合う犬かどうかを判断するのは難しいものです。

茶褐色の斑がある茶色のオーストラリアン・ケルピー。耳を立て、リードにつながれて横向きに立っている。
茶色の被毛に茶褐色の斑があるケルピーの横姿。

健康

ケルピーを迎える前には、親犬の健康検査の結果と、血縁のある犬に知られている病気について聞いておくとよいでしょう。繁殖の方針によって、股関節や目の検査、適切なDNA検査などが関わります。股関節形成不全は股関節が正常に発達しない状態で、痛みや関節の損傷につながる場合があります。エックス線検査では親犬の股関節を評価します。親の結果に問題がなくても、その子犬に関節の病気が起こる可能性はあります。

この犬種では、遺伝性疾患も知られています。CAと略される小脳アビオトロフィーは、動きの調整に関わる脳の一部、小脳の細胞が損傷する病気です。歩き方が不安定になる、頭が意思と関係なく動く、足を不自然に高く上げるなどの様子が見られることがあります。ILMと略される腸の脂質吸収不良症では、食事中の脂肪を腸から十分に吸収できません。子犬の成長が遅れたり、脂っぽい軟便が出たりすることがあります。こうした変化があれば、獣医師の診察を受けましょう。

CAの検査は、どれも同じ意味の結果を示すわけではありません。発病しやすさに関係する遺伝的な特徴を調べる検査では、その特徴があっても発病しない犬がいます。病気に関連する特定のDNAの変化を調べる検査もあります。その犬の血統に適した検査か、結果から何が分かるかを獣医師と相談するとよいでしょう。ある遺伝的な変化が見つからなかった場合も、他の病気まで否定できるわけではありません。

この品種はあなたの暮らしに合いそう?

こんな場合に合う可能性があります…

  • 毎日活動することが好きで、運動と犬との練習を組み合わせたい。
  • 反応の速い牧羊犬に根気よく教え、落ち着いて休む練習もできる。
  • 繁殖の背景を調べ、親犬や迎える成犬に会ってから決めたい。

こんな場合は合わない可能性があります…

  • 主に短い散歩に付き合ってくれる犬を探している。
  • 人との関わりや活動がないまま、長く過ごす日が多くなる。
  • 子どもや他の動物の動きを追う行動は、練習しなくても自然になくなると考えている。

ニーズは似ていても、犬はそれぞれ。

大きさ、運動量、お手入れ、トレーニングの特徴が共通する犬種を選んでいます。

牧畜犬

オーストラリアン・キャトル・ドッグ

中型10年より長い

オーストラリアン・キャトル・ドッグは、長距離にわたって牛を追うために作出されました。家庭で暮らす今も、動くものにすばやく反応することがあります。十分な運動に加え、走る子どもや自転車を落ち着いてやり過ごすよう教えてくれる飼い主が必要です。

牧羊犬

オーストラリアン・シェパード

中型10年より長い

オーストラリアン・シェパードは、アメリカ西部の牧場で家畜を追い、人と密接に働く犬として育てられました。家庭でも自転車や走る子どもの動きに注意を向けることがあります。距離を取って落ち着いて練習すると、そうした動きをやり過ごしやすくなります。

牧羊犬

ボーダー・コリー

中型12年より長い

ボーダー・コリーは、イギリスの国境地帯に由来する牧羊犬です。学習が早く、動きをすばやく察知します。自転車や走る子どもに牧羊本能が向くことがあるため、距離を取り、落ち着いて練習する必要があります。

出典と写真クレジット

  1. Teaching your dog to be left alone

    このプロフィールでの参照箇所: 留守番について

  2. Australian Kelpie

    このプロフィールでの参照箇所: 寿命

  3. Fun Facts About the Australian Kelpie

    このプロフィールでの参照箇所: 気質, 日々の暮らし, 毎日のお世話, この品種はあなたの暮らしに合いそう?

  4. Cerebellar Abiotrophy in Australian Working Kelpies Is Associated with Two Major Risk Loci

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  5. A large deletion on CFA28 omitting ACSL5 gene is associated with intestinal lipid malabsorption in the Australian Kelpie dog breed

    このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし, 健康

  6. FCI Standard No. 293: Australian Kelpie

    このプロフィールでの参照箇所: 大きさ / 体重, 気質, 毎日のお世話, 犬種の歴史と体の特徴, この品種はあなたの暮らしに合いそう?

  7. Australian Kelpie: Hälsa

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  8. Hip Dysplasia in Dogs

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  9. Heatstroke in dogs

    このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし

  10. Characteristics and Conformation of the Kelpie

    このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし, この品種はあなたの暮らしに合いそう?

写真の出典

正面 · File:Australian Kelpie portrait.jpg · davepaku · CC BY-SA 2.0 · 編集済み

横向き · File:Australian Kelpie liver & tan 4.jpg · Canarian · CC BY-SA 4.0 · 編集済み

日常の様子 · File:Kelpies Swimming.JPG · Barfguts · CC BY-SA 4.0 · 編集済み

子犬 · File:Puppy Eyes Kelpie.jpg · Stephanie Watson · CC BY-SA 2.0 · 編集済み