番犬として活躍してきた家庭犬
スキッパーキ
スキッパーキは、首回りの厚い毛が襟のように見える、ベルギー生まれの小さな犬です。周囲への関心が強く、家族と出かけることを楽しみます。小柄でも、一緒に歩く時間と根気よく教える時間は必要です。物音などを知らせてほえる行動にも、日頃の練習が役立ちます。
基本情報
- 大きさ
- 小型
- 体重
- 3~9 kg
- 寿命
- 12年より長い
- 運動量
- 多め
- お手入れ
- 週に数回
- トレーニング
- 根気強く、わかりやすく導く
- 飼育経験
- サポートを受けながら初めて飼う
好奇心が強く、家族のすることにも興味津々
玄関の音、庭で動いた物、持ち帰った買い物袋。スキッパーキには、何が起きたのか確かめに行きたがる犬が多くいます。番犬やネズミ捕りとして飼われてきた歴史があり、周囲の変化にすぐ気づき、ほえて知らせる性質にも、その背景がうかがえます。
物音に反応しても、長くほえ続けずに落ち着けるよう、練習で助けるとよいでしょう。玄関から離れた寝床を用意し、静かに過ごせたときにごほうびをあげる短い練習が役立ちます。大声で叱ると、かえって興奮が強まることもあります。来客には、犬の方から近づく時間を取ってもらうとよいでしょう。
家族との結びつきが強く、外出についていくことを好む犬も多いものです。子どものいる家庭に迎える場合は、顔合わせのときに、子どもの動きや声にその犬がどう反応するかを見ておきたいところです。寝床は、邪魔されずに休める場所に置くことを勧めます。

日々の暮らし
イギリスの犬種団体、ロイヤル・ケネル・クラブは、スキッパーキを1日1時間までの運動を目安とする区分に入れています。成犬の多くには、何回かの散歩に、遊びと短い練習を組み合わせる過ごし方が合うでしょう。隠したおもちゃを探す、呼ばれたら戻る、リードを緩めたまま人のそばを歩くといったことは、小さな犬にも取り組みがいのある活動です。
毎日の外出と人との時間が確保できれば、集合住宅でも暮らせます。音の響きやすい建物では、物音にどのくらい反応する犬なのかも考えておくとよいでしょう。部屋の広さだけでは、無理なく暮らせるかどうかは分かりません。
小動物との暮らしでは、ネズミ捕りとして働いていた歴史を考える必要があります。ウサギやげっ歯類を、スキッパーキと同じ場所で自由に遊ばせることは避けたいところです。外でも、突然の動きに反応して追いかける場合があります。呼ばれたら戻る行動が安定するまでは、体に合うハーネスに長い練習用リードをつなぐ方法があります。道路や野生動物から安全な距離を保ちながら、動ける範囲を広げられます。
留守番について
犬が留守番できるようになるには、少しずつ練習する必要があります。英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)は、1回の留守番を4時間以内にするよう勧めています。子犬や、留守番中に落ち着かなくなる犬は、留守にする時間をより短くし、段階的に練習しましょう。それ以上家を空ける場合は、犬を見てもらえる人を手配してください。

毎日のお世話
首の周りと太ももの後ろの長い毛が、スキッパーキらしい輪郭を作ります。上毛の下には、柔らかく密な下毛があります。週に数回など、短い時間でも丁寧にブラッシングすると、抜けた毛を取り除けます。毛が生え替わる時期は、下毛まで届くように手入れしたいところです。比較的短い毛でも、抜け毛が少ないとは限りません。
歯、耳、爪の手入れも日常に取り入れるとよいでしょう。足先の確認や歯磨きは、小さな段階に分け、ごほうびを使って慣らせます。普段の被毛の手入れに、凝ったスタイリングは必要ありません。
犬種の歴史と体の特徴
スキッパーキの原産国はベルギーです。17世紀にはすでにブリュッセルの職人たちに親しまれ、家の見張りや小さなネズミなどの捕獲を担っていました。運河を行き来する船との関わりも、その歴史に残されています。ベルギーで最初の犬種クラブが設立されたのは1888年です。
引き締まった、ほぼ正方形の体つきと、くさび形の頭、小さな立ち耳が特徴です。国際的な犬種標準では体重3〜9キロとされ、その範囲の中でも4〜7キロが望ましいとされています。体高の数値は定められていません。この標準で認められる毛色は黒ですが、他の登録団体には別の毛色を認めるところもあります。
現在のスキッパーキには、生まれ持った尾の長さにも違いが見られます。生まれつき尾の短い犬もいます。一方、昔の写真には、手術で尾を短くする断尾が行われた犬も写っています。そうした写真だけでは、この犬種の自然な尾の姿を十分に知ることはできません。
健康
繁殖する犬の重要なDNA検査の一つに、ムコ多糖症IIIB型、略してMPS IIIBの検査があります。この遺伝性の代謝疾患では、ある酵素が十分に働きません。酵素は体内のたんぱく質で、物質を分解するなどの働きを担います。この病気では、分解されるはずの物質が細胞内にたまり、神経系などを傷めることがあります。成犬になってから、不安定な動き、震え、行動の変化などが現れる場合もあります。
検査では、対象の遺伝的な変化を持たない犬、一つ持つ保因犬、二つ持つ犬を区別します。この変化を二つ持つ犬は発病します。一つだけを持つ保因犬は通常、自分では発病しませんが、子に受け継がせる可能性があります。子犬を選ぶときは、両親の結果を確認し、なぜその組み合わせで繁殖するのか説明を聞くことが大切です。
イギリスの犬種クラブは、繰り返すけいれん発作や、股関節の病気であるレッグ・カルベ・ペルテス病についても報告しています。後者は、若い犬の大腿骨の先端に十分な血液が届かず、骨の組織が傷む病気です。足を引きずる状態が続く場合は、成長中だからと片づけずに診察を受けたいところです。これらの報告だけで、すべてのスキッパーキにどのくらい病気が起こるかは分かりません。「丈夫な犬種」という説明だけで判断せず、血縁のある犬の病気や、これまでの検査について聞く方が役立ちます。
この品種はあなたの暮らしに合いそう?
こんな場合に合う可能性があります…
- 小さくても、毎日の活動に積極的に加わる犬を迎えたい。
- 呼び戻しや、物音に反応してほえる行動について、根気よく練習できる。
- 一緒に散歩する時間と、抜け毛の手入れをする時間を取れる。
こんな場合は合わない可能性があります…
- とても静かな犬を望んでいて、たびたびほえて知らせる行動への対応は難しい。
- ウサギやげっ歯類と、日常的に同じ場所で自由に遊ばせたい。
- 小型犬なら、運動や教えるための時間はあまり要らないと考えている。
ニーズは似ていても、犬はそれぞれ。
大きさ、運動量、お手入れ、トレーニングの特徴が共通する犬種を選んでいます。
オーストラリア生まれの小型の硬毛テリア
オーストラリアン・テリア
オーストラリアン・テリアは、小さな体で周囲をよく観察し、外を探索することが好きな犬です。硬い毛と首まわりの豊かな飾り毛には、屋外で働いてきた犬の面影があります。家では家族のそばを好む一方、散歩中は気になるにおいや小動物に夢中になることもあります。
出典と写真クレジット
- Teaching your dog to be left alone
このプロフィールでの参照箇所: 留守番について
- Avascular necrosis of the femoral head (Legg-Calvé-Perthes Disease) in dogs
このプロフィールでの参照箇所: 健康
- Mucopolysaccharidosis Type IIIB (MPS IIIB)
このプロフィールでの参照箇所: 健康
- General Health Information
このプロフィールでの参照箇所: 健康
- History of the Schipperke
このプロフィールでの参照箇所: 犬種の歴史と体の特徴
- About the Schipperke
このプロフィールでの参照箇所: 気質, 日々の暮らし, 毎日のお世話, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- Schipperke
このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし, 毎日のお世話, 犬種の歴史と体の特徴, 寿命, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- FCI Standard No. 83: Schipperke
このプロフィールでの参照箇所: 大きさ / 体重, 気質, 日々の暮らし, 毎日のお世話, 犬種の歴史と体の特徴, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
写真の出典
横向き · File:Schipperkehpg002.jpg · JezevecStendencíLouhovatČaj · CC BY-SA 4.0 · 編集済み
頭部と首回りの毛 · File:Shipp 23 QurreS06.jpg · Bingar1234 · CC BY-SA 4.0 · 編集済み
活動中 · File:Schipperke con freesbi.jpg · Cinvic · CC BY-SA 4.0 · 編集済み
子犬 · File:Schipperke Puppy Daisy 12-weeks 2015-07-27.jpg · Dalehawaii · CC BY-SA 4.0 · 編集済み




