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硬い毛を持つウェールズのテリア

ウェルシュ・テリア

ひげ、硬い毛、黒っぽい背中を見て、小さなエアデール・テリアを思い浮かべる人もいるでしょう。ウェルシュ・テリアは別の犬種で、ウェールズで狩りをしていた歴史があります。扱いやすい大きさですが、探す、走る、見て回るといった活動を好む犬です。毎日の運動と遊び、ごほうびを使った練習、毛質に合う手入れを続けられる家庭に向いています。

大きさ: 小型運動量: 多めお手入れ: 週に数回

基本情報

大きさ
小型
体重
9~9.5 kg
寿命
12年より長い
運動量
多め
お手入れ
週に数回
トレーニング
根気強く、わかりやすく導く
飼育経験
飼育経験があると安心

自分で考えて動く、探索好きのテリア

ウェルシュ・テリアは、キツネやアナグマ、カワウソなどの猟に使われていました。自分で探す力と粘り強さが役立っていたのです。今の暮らしでも、次の合図より気になるにおいを優先することがあります。わかりやすい課題と、犬が喜ぶごほうびが、一緒に練習する助けになります。

リードを引っ張らずに歩くこと、おもちゃを渡すこと、気になるものがあっても戻ることは、少しずつ教えていきたい内容です。長く同じことを繰り返すより、短い練習のほうが取り組みやすいでしょう。ほかの犬を見て強く興奮するなら、十分に距離を取ると落ち着きやすくなります。経験のあるトレーナーに、穏やかにすれ違う練習を相談することもできます。

元気に動くこの犬は、外で過ごすことが好きな人に合っています。子どもとの遊びには大人が付き添い、犬が休める時間も作るとよいでしょう。猫との対面は慎重に進め、小動物には犬と分けた安全な生活場所を用意します。人には親しげでも、逃げる小動物を追いかけることがあります。

黄褐色のひげを持つウェルシュ・テリアが少し下を向いている。
巻いたひげが見えるウェルシュ・テリアの顔の写真。

日々の暮らし

歩く、においを嗅ぐ、周囲を調べる時間が、毎日を豊かにします。しっかり囲われた庭は、日々の散歩に加えて遊ぶ場所になります。穴掘りが好きな犬なら、柵の下から出られないかも確認しておくとよいでしょう。リードを外す場所は、狩りへの関心を踏まえて選ぶ必要があります。

散歩の途中で、自由に調べる時間と短い練習を交互に入れてみるのも一案です。静かな場所でまずにおいを嗅ぎ、知っている合図で戻ってきたら、ごほうびを与えます。最初は強い誘惑のない場所で練習するとよいでしょう。犬自身の発見を楽しみつつ、人に注意を戻すことも覚えられます。

集合住宅では、確実に散歩に行ける予定と、静かに休める場所が大切です。家では長くのんびりする時間もあると、少しずつ学べるようにします。留守中の世話と、毛の手入れに使う時間も考えておきたいところです。

留守番について

犬が留守番できるようになるには、少しずつ練習する必要があります。英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)は、1回の留守番を4時間以内にするよう勧めています。子犬や、留守番中に落ち着かなくなる犬は、留守にする時間をより短くし、段階的に練習しましょう。それ以上家を空ける場合は、犬を見てもらえる人を手配してください。

れんがの壁の前で、人の隣に立つウェルシュ・テリアの横姿。
横から見たウェルシュ・テリア。

毎日のお世話

毛は、針金のように硬い外側の毛と、その下の柔らかな毛からなっています。定期的にブラシをかけ、くしを優しく通すと、抜け毛やもつれを見つけやすくなります。ひげ、脇、耳の後ろは特に確認したい場所です。イギリスの犬の団体ロイヤル・ケネル・クラブは、週に複数回の手入れを目安にしています。

ハンドストリッピングは、外側の硬い毛のうち、十分に伸びて自然に抜けやすくなった毛を丁寧に取り除く方法です。バリカンで短く切るのとは異なります。経験のあるトリマーに、毛質、皮膚、犬の負担に合う方法を相談するとよいでしょう。飼い主も適切な手順を学べますが、まだしっかり生えている毛を強く引き抜くのは避けます。

散歩のあとには、足先、皮膚、爪を見ておくとよいでしょう。ひげが固まったり、きつい毛玉ができたりした場合は、慣れた人による丁寧な処置が必要です。耳が臭う、赤い、痛そうなときは、獣医師の診察を受けてください。犬用の歯磨き剤による歯磨きと、触られることへの穏やかな練習も、普段のケアに含まれます。

黄褐色のひげと折れた耳を持つウェルシュ・テリアの近接写真。
横から見たウェルシュ・テリアの顔。

歴史と体の特徴

原産地はウェールズです。各国の犬の団体が加盟する国際畜犬連盟は、正式名称Fédération Cynologique Internationaleを略してFCIと呼ばれます。FCIでは、もともと猟に使われたテリアの仲間に分類されています。背中は黒、または黒い毛に明るい毛が混ざった色で、頭と脚は温かみのある茶色です。毛色の説明に出てくるグリズルは濃淡の毛の混ざりを、タンはこの茶色の模様を指します。ほかのイギリスの硬い毛のテリアにも似ていますが、エアデール・テリアを小型にした犬ではなく、独立した犬種です。

体は引き締まり、脚はまっすぐでしっかりしています。FCIの標準では体高39cm以下、体重9〜9.5kgとされています。体高は立った状態で、地面から肩のいちばん高い部分までを測ります。ひげと硬い毛が、生き生きした表情を引き立てます。

健康

ロイヤル・ケネル・クラブは、原発性水晶体脱臼、略してPLLの遺伝子検査を勧めています。水晶体は目の中の透明な部分で、光を集め、はっきり見えるように働きます。脱臼すると本来の位置からずれ、痛みや目の中の圧力の上昇を起こして、視力に影響することがあります。赤い、痛がる、目を細めるといった変化は、早めの診察が必要です。

子犬を選ぶ前には、両親のPLL検査結果とその意味を説明してもらうとよいでしょう。調べるのは、知られている特定の遺伝子の変化です。米国カリフォルニア大学デービス校の獣医遺伝学研究所は、変化した遺伝子を片方の親からだけ受け継いだ犬にも、小さいながら発症リスクがあると説明しています。そのため、症状があれば遺伝子検査の結果にかかわらず目の診察が必要です。

この犬種では、異常な動きが繰り返し現れる例も報告されています。発作性ジスキネジアとは、自分の意思によらない動きや不自然な姿勢が、発作的に繰り返される状態です。2022年の研究で調べられた犬は、発作の間も意識を保っていました。研究者は遺伝性の原因の可能性を調べましたが、犬種全体でどれほど多いかまではわかっていません。繰り返すけいれんや普段と違う動きは、獣医師に相談してください。

体重、歯、年齢に合った活動も、予防的な健康管理の一部です。ロイヤル・ケネル・クラブは寿命の目安を12年超としています。定期的な診察を続け、年齢とともに暮らし方を調整していくことが大切です。

この品種はあなたの暮らしに合いそう?

こんな場合に合う可能性があります…

  • 手頃な大きさの活発な犬を求め、変化のある散歩を楽しみたい。
  • 探し物遊びが好きで、こちらに注意を向ける練習や呼び戻しに根気よく取り組める。
  • 定期的な毛の手入れと、ハンドストリッピングを行う専門家の助けを予定できる。

こんな場合は合わない可能性があります…

  • 活動量の少ない犬を求めていて、毎日の散歩や一緒に遊ぶ時間が少ない。
  • リードを外して走らせたいが、穴を掘って抜け出したり、動物を追って出ていったりしないように柵を整えられない。
  • 毛の手入れにはあまり時間をかけたくなく、経験のある人の助けも頼めない。

ニーズは似ていても、犬はそれぞれ。

大きさ、運動量、お手入れ、トレーニングの特徴が共通する犬種を選んでいます。

オーストラリア生まれの小型の硬毛テリア

オーストラリアン・テリア

小型12年より長い

オーストラリアン・テリアは、小さな体で周囲をよく観察し、外を探索することが好きな犬です。硬い毛と首まわりの豊かな飾り毛には、屋外で働いてきた犬の面影があります。家では家族のそばを好む一方、散歩中は気になるにおいや小動物に夢中になることもあります。

テリア

ボーダー・テリア

小型12年より長い

小柄で丈夫、活動的なテリアです。においを嗅いだり、穴を掘ったり、遊んだりするのが大好きですが、野生動物のにおいを見つけると呼び戻しが難しくなることがあります。

テリア

ジャック・ラッセル・テリア

小型10年より長い

ジャック・ラッセル・テリアは持久力のある小型の狩猟犬です。走ったり、においをたどって探したりするのが好きで、毎日の運動、においを使った遊び、呼び戻しの練習が必要です。

出典と写真クレジット

  1. Teaching your dog to be left alone

    このプロフィールでの参照箇所: 留守番について

  2. Dental disease in dogs

    このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話

  3. Ear problems in pets

    このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話

  4. Grooming and bathing pets

    このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話

  5. Training your dog

    このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし

  6. Primary Lens Luxation (PLL)

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  7. Welsh Terrier

    このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし, 毎日のお世話, この品種はあなたの暮らしに合いそう?

  8. Clinical characterisation of a novel paroxysmal dyskinesia in Welsh terrier dogs

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  9. Welsh Terrier, FCI Standard No.78

    このプロフィールでの参照箇所: 大きさ / 体重, 気質, 毎日のお世話, 歴史と体の特徴, この品種はあなたの暮らしに合いそう?

  10. Welsh Terrier Breed Health

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  11. Welsh Terrier

    このプロフィールでの参照箇所: 気質, 毎日のお世話, 歴史と体の特徴, 健康, 寿命, この品種はあなたの暮らしに合いそう?

写真の出典

正面 · Welsh Terrier.JPG · Shleiderbmx · CC BY 3.0 · 編集済み

日常の様子 · Welsh Terrier portrait.jpg · Brian chee · CC BY 2.0 · 編集済み

横向き · Terier walijski suka 2009 pl.jpg · Pleple2000 · CC BY-SA 4.0 · 編集済み

毛並みと特徴 · Terier walijski głowa 2009 pl.jpg · Pleple2000 · CC BY-SA 4.0 · 編集済み