柔らかな波状の毛を持つアイルランドのテリア
ケリー・ブルー・テリア
柔らかく波打つ毛と、力強い体を持つケリー・ブルー・テリア。青みのある灰色は、成長とともに現れます。整えたひげが目を引きますが、もとはさまざまな仕事をしていたアイルランドの犬です。運動や人との活動、わかりやすい教え方がよく合います。抜け毛は少なくても、ブラシとくしによる手入れ、毛質に合ったカットは欠かせません。
基本情報
- 大きさ
- 中型
- 体高
- 44.5~49.5 cm
- 寿命
- 10年より長い
- 運動量
- 多め
- お手入れ
- 週に数回
- トレーニング
- 根気強く、わかりやすく導く
- 飼育経験
- 飼育経験があると安心
農場でさまざまな仕事をしていた、力強いテリア
アイルランドの農場では、ケリー・ブルー・テリアはさまざまな役目を担っていました。猟に参加し、猟師が撃った動物を持ち帰る仕事もしていました。家庭でも、新しい道を歩いたり、一緒におもちゃを探したりと、変化のある活動を楽しめることがあります。いくつか試すと、その犬が好む遊びを見つけやすくなります。
ほかの犬との落ち着いた出会い方や、普段の合図は大切です。知らない犬とはまず距離を取り、観察したあとでこちらへ注意を戻せるようにするとよいでしょう。歩き続ける合図を練習し、相性のよい遊び相手を選ぶと、外出が楽になります。家族に親しげだからといって、初めて見る動物への反応まで予測することはできません。
子どもとの遊びには大人が付き添います。力のある元気な犬は、悪気がなくても相手を転ばせることがあります。猫とは慎重に対面し、猫が離れられる場所も必要です。小動物は安全に分けて飼うことを考えます。活動のあとには、誰にも邪魔されない寝床で落ち着けるとよいでしょう。

日々の暮らし
散歩と運動に加え、人と一緒に取り組む課題を毎日に入れたい犬です。探し物遊びなら、慣れたおもちゃを見える場所に置くところから始められます。少しずつ、探して持ってくることも覚えられます。ごほうびと交換すると、おもちゃを返すことも楽しいと伝えやすくなります。
ドアを開ける間に待つ練習も、暮らしに役立ちます。最初は気を取られにくい場所で、少し静かに待てたらごほうびを与えます。長い訓練時間を取らなくても、日常の動作の中で教えられます。ほかの犬に興奮してしまうなら、また練習に取り組めるよう、距離を増やす必要があるかもしれません。
庭は運動場所を増やせますが、しっかりした柵が必要です。外への散歩や人と過ごす時間も日々確保したいところです。留守番は段階を踏んで教え、定期的な外出には頼れる世話の手配を考えます。毛の手入れにも、散歩と同じように時間を予定しておくとよいでしょう。
留守番について
犬が留守番できるようになるには、少しずつ練習する必要があります。英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)は、1回の留守番を4時間以内にするよう勧めています。子犬や、留守番中に落ち着かなくなる犬は、留守にする時間をより短くし、段階的に練習しましょう。それ以上家を空ける場合は、犬を見てもらえる人を手配してください。
毎日のお世話
柔らかな波状の毛には、根元まで届くブラッシングと、そのあとの優しいくし通しが必要です。ひげ、脚、脇、耳の後ろは特にもつれやすい場所です。表面が整って見えるだけでなく、くしが無理なく通るかを見ると、毛玉の状態を確かめやすくなります。イギリスの犬の団体ロイヤル・ケネル・クラブは、週1回の手入れを目安にしています。毛が長いときや状態が変わったときは、より頻繁なケアが必要になることもあります。
この柔らかな毛は、バリカンやはさみを使って長さと形を整えます。経験のあるトリマーに相談すれば、目を覆わず、家庭でも維持しやすいスタイルを選べます。毛玉は洗う前に取り、入浴後は丁寧に乾かすとよいでしょう。
ひげには水や食べ物が残ることがあります。洗って乾かすときには、下の皮膚が赤くなったり傷んだりしていないかも確認します。耳の赤みやにおい、かゆみ、痛みには獣医師の診察が必要です。耳の毛は、犬の状態を考えずに一律に抜くのは避けたいところです。犬用の歯磨き剤での毎日の歯磨きと、爪の確認も普段のケアに入ります。抜け毛が少なくても手入れが少なくて済むわけではなく、アレルギーのある人が必ず問題なく暮らせるわけでもありません。

歴史と体の特徴
アイルランド原産で、名前はケリー州に由来します。古い時代の詳しい歴史は、十分には残っていません。1913年にドッグショーへ登場し、1920年にはDublin Blue Terrier Clubが設立されました。さまざまな仕事を担ったテリアらしい、力強い姿を今も持っています。
各国の犬の団体が加盟する国際畜犬連盟は、正式名称Fédération Cynologique Internationaleの略称でFCIとも呼ばれます。その標準では、筋肉のある体と、豊かな柔らかい波状の毛が特徴とされています。体高はオス45.5〜49.5cm、メス44.5〜48cmです。立った状態で地面から肩のいちばん高い部分までを測ります。オスの体重は15〜18kgで、メスは体の大きさに応じて軽くなります。
成犬の毛には、灰色に見えるさまざまな濃さのブルーがあり、黒い部分を伴うこともあります。子犬のときは暗い毛色の場合があります。標準では、生後18か月までは黒や茶色の毛色が認められています。
健康
子犬を選ぶ際には、検査記録や、血縁の近い犬に知られている病気を率直に話し合うとよいでしょう。遺伝性の病気として研究で明らかになっているものに、犬の多系統変性症、略してCMSDがあります。体の動きを調節する神経系の一部が傷む病気です。若い犬に震えが出たり、次第にバランスや動きを合わせることが難しくなったりします。
2024年に発表された研究では、ケリー・ブルー・テリアの原因となるSERAC1遺伝子の変化が調べられ、劣性の遺伝形式が確認されました。発症した犬は、変化した遺伝子を両親のそれぞれから受け継いでいます。遺伝子検査の結果を見る際には、どの変化を調べたものか明示されている必要があります。この研究から、現在の犬種全体でどれほど多い病気かはわかりません。新たに動きがぎこちなくなったときは、単なる不器用さと思わず獣医師に相談してください。
目や耳も日頃から見ておきたい場所です。目を細める、赤くなる、分泌物が多いといった場合は診察が必要です。原因は一つとは限りません。体重や動きの変化も、獣医師と相談する内容になります。ロイヤル・ケネル・クラブは寿命の目安を10年超としています。年齢に合った暮らし方と予防的なケアを、長い目で考えておくとよいでしょう。
この品種はあなたの暮らしに合いそう?
こんな場合に合う可能性があります…
- 力強く活発なテリアを求め、一緒に取り組む課題を楽しみたい。
- 落ち着いて対面できる場を整え、ごほうびを使ってわかりやすく教えられる。
- 抜け毛の少ない毛質を好み、そのための手入れを継続できる。
こんな場合は合わない可能性があります…
- 抜け毛が少なければ手入れも少ないと考え、定期的なくし通しや適切なカットを避けたい。
- ほかの犬との落ち着いた対面や、子どもとの遊びに大人が付き添う体制を整えられない。
- 長い留守が多く、世話を頼める人や十分な散歩、一緒に遊ぶ時間を確保できない。
ニーズは似ていても、犬はそれぞれ。
大きさ、運動量、お手入れ、トレーニングの特徴が共通する犬種を選んでいます。
フランス生まれの鳥猟犬
ブリタニー・スパニエル
ブリタニー・スパニエルは、嗅覚に優れ、活発に動く、コンパクトなフランスの猟犬です。獲物を探し、見つけた場所で静止して位置を知らせ、撃ち落とされた獲物を持ち帰ります。家族の伴侶として迎えるなら、人懐こさや人との近さだけでなく、狩猟本能にも目を向けることが大切です。
隠れた鳥を探して飛び立たせる猟犬
フィールド・スパニエル
フィールド・スパニエルは、外ではにおいを追うことを楽しみ、家では人のそばで過ごす、活発で繊細な犬です。長く絹のような毛を持ち、猟犬としての持久力も備えています。変化のある運動や一緒の活動を楽しみながら、優しく教えていける家庭に向いています。
フィンランドで鳥猟に使われていた犬
フィニッシュ・スピッツ
赤みのある金色の被毛、尖った耳、背中に巻いた尾が目を引く犬です。吠え声にも、この犬種の歴史が表れています。狩りでは木に止まった鳥の居場所を吠えて知らせていました。迎える際には、運動の時間、鳥や小動物を追う行動、近隣に聞こえる声まで含めて暮らしを考えることが大切です。
出典と写真クレジット
- Teaching your dog to be left alone
このプロフィールでの参照箇所: 留守番について
- Canine Multiple System Degeneration Associated with Sequence Variants in SERAC1
このプロフィールでの参照箇所: 健康
- Kerry Blue Terrier, FCI Standard No.3
このプロフィールでの参照箇所: 大きさ / 体重, 気質, 毎日のお世話, 歴史と体の特徴, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- How to Trim Your Kerry Blue
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話
- Congratulations on your Kerry Blue Terrier
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- Kerry Blue Terrier
このプロフィールでの参照箇所: 気質, 毎日のお世話, 歴史と体の特徴, 健康, 寿命, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- Dental disease in dogs
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話
- Ear problems in pets
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話, 健康
- Grooming and bathing pets
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話
- Training your dog
このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし
- Keratoconjunctivitis Sicca (KCS) or Dry Eye in Dogs
このプロフィールでの参照箇所: 健康
写真の出典
正面 · Grupp 3, KERRY BLUE TERRIER, SE UCH Edbrios Don Giovanni (24227701641).jpg · Johan Frick-Meijer / Svenska Mässan · CC BY 2.0 · 編集済み
毛並みと特徴 · A Kerry Blue Terrier.jpg · State Farm · CC BY 2.0 · 編集済み
子犬 · Pui Kerry Blue Terrier.jpg · Vbi20 · CC BY-SA 3.0 · 編集済み
日常の様子 · Kerry Blue Terrier Kelly with Russell.JPG · © Hilarmont (Kempten) · CC BY-SA 3.0 de · 編集済み




