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フランドルの牛追い犬・農場犬

ブービエ・デ・フランダース

粗い被毛と豊かなあごひげを持つ、力強いブービエ・デ・フランダース。フランドルの農場で人を助けてきた長い歴史があり、家族とのつながりを大切にしながら周囲をよく見る犬も多くいます。一緒に運動する時間、頭を使う活動、丁寧な手入れが日々の暮らしに必要です。しつけや住まいの準備では、最初からその力の強さを考えておくことが大切です。

大きさ: 大型運動量: 多めお手入れ: 週に数回

基本情報

大きさ
大型
体高
59~68 cm
体重
27~40 kg
寿命
10~12年
運動量
多め
お手入れ
週に数回
トレーニング
協力的なことが多い
飼育経験
飼育経験があると安心

家族のそばで暮らす、注意深い作業犬

国際的な犬種標準では、穏やかで思慮深く、活力のある犬とされています。静かに周囲を眺めていても、必要と感じたときにはすばやくはっきりと行動する犬も多くいます。飼い主と学ぶことや、鼻と頭を使う課題を好むこともあります。ご褒美を使ってわかりやすい合図を根気よく教えると、その注意力を日常のよい行動につなげやすくなります。

チャイムが鳴ったり、敷地に人が近づいたりすると、番犬としての性質が表れる場合があります。来客時には、ドアを開ける間は寝床で待つなど、あらかじめ練習した流れが役立ちます。入り口から十分に離れた場所を使うと教えやすくなります。訪問者にも、すぐに触ろうとせず、犬が落ち着く時間を取ってもらうとよいでしょう。

成犬の力はかなり強いため、子どもとの関わりは大人が見守り、遊びの最中に誰かが倒されないよう気を配ることが大切です。猫やほかの動物との暮らしを考える際は、犬がこれまでに経験してきたことも確認する必要があります。アメリカの犬の登録団体、アメリカン・ケネル・クラブは、獲物を追う本能が強い点を挙げています。小動物が追われないよう守り、顔合わせも慎重に準備するとよいでしょう。

日々の暮らし

健康な成犬なら、長めの散歩、一緒に周囲を探索すること、変化のある練習が向いています。しっかり囲われた場所があれば、自由に動いたり遊んだりする機会も増やせます。活動は年齢、体力、健康状態に合わせることが大切です。成長中の子犬に、長い時間の運動を無理に続けさせることは避けたいものです。

仕事への意欲を生かす方法として、簡単な探し物遊びがあります。初めは見慣れた物をよく見えるところに置き、見つけたら褒めます。慣れたら低い物の後ろに置き、直接は見えないようにする方法もあります。知識のある人の指導で、地面に残る匂いの跡をたどるトラッキングに取り組むことも選択肢です。暮らしの中では、リードを張らずに落ち着いて歩くことと、決めた合図で確実に戻ることも大切な練習になります。

家では、体を伸ばせる広さと静かに休める場所が必要です。大きな庭があっても、一緒に出かける時間は欠かせません。留守番は、落ち着いていられる短い別行動から練習するとよいでしょう。長い不在には世話を頼む準備が必要です。吠え続ける、歩き回る、ドアを壊すといった様子があれば、練習の進め方を見直し、必要に応じて専門家に相談することが大切です。

留守番について

犬が留守番できるようになるには、少しずつ練習する必要があります。英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)は、1回の留守番を4時間以内にするよう勧めています。子犬や、留守番中に落ち着かなくなる犬は、留守にする時間をより短くし、段階的に練習しましょう。それ以上家を空ける場合は、犬を見てもらえる人を手配してください。

木々の間でリードを着けて立つ黒いブービエ・デ・フランダース。
屋外でリードを着けた濃い色のブービエ。

毎日のお世話

被毛は粗い上毛と、その下の密で柔らかい下毛からできています。下毛は表面がきれいに見えても、内側でもつれることがあります。毛を分けながら、小さな範囲ごとにブラシとコーム(くし)を優しく通すとよいでしょう。耳の後ろ、脇、ハーネスが当たる部分は特に確認したいところです。アメリカン・ケネル・クラブは週に1回から2回のブラッシングを勧め、もつれや汚れが増えたときは追加の手入れが必要としています。

あごひげには水や食べ物が残ることがあります。必要に応じて汚れを落とし、十分に乾かすことが大切です。粗い毛の犬に慣れたトリマーなら、適した道具や手入れ、暮らしやすいカットを教えてくれます。固い毛玉は専門家に取ってもらうと安心です。強く引っ張ったり皮膚の近くを切ったりすると、けがにつながる場合があります。

毛が目を邪魔していないかも確認するとよいでしょう。耳や足先では、赤み、異物、けがを定期的に確かめることが大切です。頭を振る、耳から嫌な臭いがする、痛がるときは獣医師の診察が必要です。爪の手入れと、犬用歯磨き剤での毎日の歯磨きも予定に入れておくとよいでしょう。短い手順を褒めながら経験させることで、触れられることに慣れやすくなります。

目と厚いあごひげが見える、濃い色のブービエ・デ・フランダースの顔。
あごひげと粗い被毛が顔立ちを形づくっています。

成り立ちと体の特徴

この犬種は、フランドルのベルギー側とフランス側で育まれました。農場の犬たちは牛を移動させ、敷地を守り、物を引く作業も手伝っていました。農業の形が変わるにつれ、警察や捜索の仕事なども担うようになります。こうした多様な役割は、体の強さと周囲への注意深さを理解する手がかりになります。

引き締まった体は、高さと長さがおおむね同じです。粗い毛、眉毛、豊かなあごひげが頭部の輪郭を作っています。各国の犬の登録団体が加盟する国際畜犬連盟(FCI)の犬種標準では、体高はオス62から68cm、メス59から65cmで、それぞれ上下1cmの幅が認められています。体高は立った犬の地面から肩の上の最も高い部分までの高さです。体重はおおよその数値で、オス35から40kg、メス27から35kgとされています。毛色にはグレー、ブリンドル、ブラックがあります。ブリンドルとは、明るい地色に濃い縞模様が入った毛色です。

健康

子犬を選ぶ際は、両親の健康に関する検査報告を確認できることが大切です。この犬種の健康を扱う財団Bouvier Health Foundationは、股関節と肘関節の評価、心臓の検査、定期的な眼科検査などを勧めています。股関節形成不全は股関節が正常に発達しない状態で、痛みや関節炎につながることがあります。足をかばう、動きがこわばる、立ち上がりにくいときは、原因を調べる必要があります。

目の病気では緑内障も知っておきたいものです。目の中の液体がうまく排出されず、眼圧が上がる病気で、痛みや回復しない視力低下を起こす場合があります。目が赤い、しょぼしょぼさせる、濁る、見え方が急に変わったときは、速やかな受診が必要です。

胸の深いほかの大型犬と同様に、胃拡張・胃捻転のサインも知っておくことが大切です。胃が膨らんでねじれ、血液の流れが妨げられる状態です。吐こうとしても何も出ない、お腹が次第に膨らむ、ひどく落ち着かない、力が入らないといった様子は緊急のサインです。すぐに救急の動物病院で診てもらう必要があります。

定期的な予防ケア、適した体重、成長段階に合う運動が健康管理に役立ちます。アメリカン・ケネル・クラブが示す寿命の目安は10から12年です。暮らしを長く考える参考になる数値ですが、一頭ごとの寿命を予測するものではありません。

この品種はあなたの暮らしに合いそう?

こんな場合に合う可能性があります…

  • 大きく活動的な犬と毎日の暮らしを共にしたい。
  • 犬の力の強さに落ち着いて対応でき、一緒に練習することを楽しめる。
  • 被毛を丁寧に梳き、あごひげを手入れし、詳しい人によるトリミングにも時間を取れる。

こんな場合は合わない可能性があります…

  • 来客時や敷地の境界付近で、力の強い犬に安全に対応するのが難しく、しつけにもあまり時間をかけたくない。
  • 下毛まで丁寧に手入れする時間が少なく、詳しい人の助けも手配できない。
  • 小動物を飼っているが、犬に追われないよう確実に守ることが難しい。

ニーズは似ていても、犬はそれぞれ。

大きさ、運動量、お手入れ、トレーニングの特徴が共通する犬種を選んでいます。

レトリーバー

ゴールデン・レトリーバー

大型10年より長い

ゴールデン・レトリーバーは、狩猟で撃たれた獲物を回収する犬として育てられました。物を探してくわえ、持ち帰るのが好きな犬が多くいます。日々の暮らしには長めの散歩と定期的な被毛の手入れが必要です。また、力の強い若い犬を安全に扱える人が必要です。

大型の伴侶犬・作業犬

レオンベルガー

大型10年未満

レオンベルガーは、豊かな被毛を持つ、体が非常に大きく、おおむね穏やかな犬です。一緒に暮らすには、十分なスペースと長い散歩に加え、食費や移動手段、動物病院の費用について現実的な計画が必要です。

牧羊犬

ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ

大型10年より長い

白い毛と立ち耳が目を引くホワイト・スイス・シェパード・ドッグ。その優雅な姿の持ち主は、一緒の外出や練習を楽しみ、家族との関わりを必要とする活発な大型犬です。毛色だけで選ぶ前に、毎日の散歩や手入れにどれくらい時間を取れるか、考えておきたい犬です。

出典と写真クレジット

  1. Teaching your dog to be left alone

    このプロフィールでの参照箇所: 留守番について

  2. Bouvier des Flandres

    このプロフィールでの参照箇所: 気質, 日々の暮らし, 毎日のお世話, 健康, 寿命, この品種はあなたの暮らしに合いそう?

  3. Bouvier des Flandres, FCI Standard No.191

    このプロフィールでの参照箇所: 大きさ / 体重, 気質, 毎日のお世話, 成り立ちと体の特徴, この品種はあなたの暮らしに合いそう?

  4. Recommended Testing

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  5. Gastric dilatation volvulus (GDV) or bloat

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  6. Glaucoma

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  7. Canine hip dysplasia (CHD)

    このプロフィールでの参照箇所: 健康

  8. Dental disease in dogs

    このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話

  9. Ear problems in pets

    このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話

  10. Grooming and bathing pets

    このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話

  11. Teaching your dog to be left alone

    このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし

  12. Separation-related behaviour

    このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし

  13. Training your dog

    このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし

写真の出典

正面 · Flandres Moletai May 2014.jpg · Томасина · CC BY-SA 4.0 · 編集済み

毛並みと特徴 · Bouvier des Flandres head Moletai May 2014.jpg · Томасина · CC BY-SA 4.0 · 編集済み

子犬 · Bouvier2.JPG · Franz27 · CC BY-SA 3.0 · 編集済み

日常の様子 · Bouvier des Flandres 2016.jpg · AnetaAponik · CC BY-SA 4.0 · 編集済み