落ち着いて始められる場所を選ぶ
最初は、ラットが自分から起きて活動しているときに、慣れた安全な場所で試すとよいでしょう。自由に動き回り、いつもの隠れ場所へ戻れるようにします。滑りにくい敷物があると、短い動きを繰り返しやすくなります。ほかのペットは練習場所に入れないようにしましょう。
仲間にごほうびをすぐ取られない環境なら、1匹のラットが練習に集中しやすくなることがあります。ただし、練習のために仲間から長時間離したり、離れることでつらい思いをさせたりしないようにしましょう。仲間を不安そうに探し続けるなら、まずはもっと安心できる状況を整えましょう。
練習前に適した食べ物をいくつか少量ずつ与え、喜んで食べるものを見ておくと、ごほうびを選びやすくなります。ごく小さく分ければ、食べ過ぎを避けながら何度か試せます。練習のために普段の食事を抜かないでください。好んだ食べ物をメモしておけば、別の世話をする人も同じごほうびを使えます。
ごほうびの意味を伝える
正の強化とは、ある行動の直後によいことが起こると、その行動を再びしやすくなる学習方法です。たとえば、ラットが自分から浅い容器に入ったら、すぐに食べ物をほんの少し渡します。行動とごほうびの間を短くするほど、何に対するごほうびか伝わりやすくなります。
「いいね」のような短い言葉で、ほめたい瞬間を伝えることもできます。最初はその言葉を言うたびに、すぐごほうびを渡しましょう。クリッカーは、押すと鳴る音で同じ瞬間を知らせる小さな道具です。必須ではありません。大きなクリック音に驚くラットには、静かな声のほうが合います。
初めは、ごく小さな一歩を目標にします。キャリーケースの練習なら、入口に近づいたところでごほうびを渡し、次に入口に触れること、その後に中へ入ることへと進めます。ためらったら、落ち着いてできていた段階に戻りましょう。再び成功してから次へ進めます。一度に難しくする点を1つに絞ると、ラットが何をするとごほうびをもらえるか分かりやすくなります。
見守りながら遊ぶときの呼び戻しを練習する
呼び戻しは、ごく近い距離から始められます。ラットがすでにこちらを見ているときに、毎回同じ短い呼びかけをし、そばに来たらすぐにごほうびを渡します。何度か確実にできてから、少しずつ距離を延ばしましょう。周囲に気を取られるものがある場所での練習は、その後にします。
運動スペースで遊んでいる途中にも、ときどき呼び戻してごほうびを渡し、また探索を続けられるようにするとよいでしょう。呼びかけが、毎回楽しい時間の終わりを意味しなくなります。飼育ケージに戻ったときも、いつもの食事場所に小さなごほうびを置けます。
呼び戻しができるようになっても、安全な環境づくりは必要です。普段は確実に戻るラットでも、新しいにおいを追ったり、驚いたりすることがあります。開いたドア、コード、隙間、家具の裏へ入れる場所を引き続き確認しましょう。遊び終わったら、すべてのラットが飼育ケージに戻ったか1匹ずつ確かめてください。家具の裏に取り残すのを防げます。
はかりとキャリーケースに段階を追って慣れる
体重測定には、デジタルはかりの上で安定する容器が使えます。初めは電源を切ったはかりの横に容器を置き、ラットが自分から入ったらごほうびを渡します。慣れてから、同じ容器をはかりの上に移します。容器の重さを先に量っておけば、ラットが入ったときの合計から差し引けます。はかりに風袋引き機能があれば、空の容器を載せた状態で表示を0にできます。その後ラットが入ると、ラットの体重だけが表示されます。
初めのうちは、はかりに乗るのは短い時間で十分です。ごほうびをほんの少し渡すと、一瞬じっとしてくれるかもしれません。同じ容器を使い、測る時間帯もそろえると、体重の変化を比べやすくなります。日付、測定値、直前に食事をしたなどの状況を一緒に記録できます。
キャリーケースは初め、使い慣れた敷き材を入れて扉を開けたまま、安全な運動スペースに置けます。ラットが自分から入るようになったら、短い間、中にとどまる練習をします。次に扉をそっと閉めてすぐ開け、持ち上げたり数歩運んだりする練習はさらに後にします。しっぽや足が扉の通り道にある間は、絶対に閉めないでください。新しい動きは、それまでの段階でラットが落ち着いていられることを確かめながら加えましょう。
集中力や体の動きに合わせて調整する
短い練習なら、数回うまくできれば十分です。ラットが離れる、隠れる、ごほうびに興味を示さなくなるといったときは、その意思を尊重しましょう。次は課題を易しくしたり、時間帯や場所を変えたりすると、取り組みやすくなるかもしれません。
いつもできていたことへの反応が急に変わったら、注意して様子を見てください。痛み、呼吸の問題、動きにくさが原因で、慣れた練習ができなくなることがあります。こうした変化があれば、ラットの診療経験がある動物病院で診てもらいましょう。その後、浅い容器を使う、移動距離を短くするなど、そのラットの状態に合わせて練習を調整できます。
学ぶ速さはラットごとに違います。自分から手に近づくところを練習しているラットもいれば、すでに迷わずキャリーケースに入るラットもいます。「キャリーケースには入る。扉はまだ開けたまま」といった短いメモがあれば、別の世話をする人も次回、慣れた段階から始められます。
続きを読む:ペットのラットと暮らす:若い頃から高齢期まで
よくある質問
クリッカーは必要ですか?
必要ありません。小さな声で毎回同じ言葉をかけ、すぐにごほうびを渡せば、どの行動に対してごほうびをもらえたのかをラットに伝えられます。道具よりも、練習をラットに分かりやすい小さな段階に分けることと、ごほうびを渡すタイミングが大切です。
年を取ったラットも学べますか?
はい。自分から取り組める適切な課題なら、年を取ったラットにも楽しみになることがあります。動く量や難しさは、健康状態や動きやすさに合わせましょう。新たにできないことが出てきた場合は、まず診てもらってください。
出典・写真クレジット
- Pet rats: behaviour and body languageRSPCA落ち着いて始められる場所を選ぶ · ごほうびの意味を伝える · 見守りながら遊ぶときの呼び戻しを練習する · はかりとキャリーケースに段階を追って慣れる
- Keeping pet rats togetherRSPCA落ち着いて始められる場所を選ぶ
- Farbratten: HaltungZürcher Tierschutz見守りながら遊ぶときの呼び戻しを練習する
- Routine health care of ratsMerck Veterinary Manualはかりとキャリーケースに段階を追って慣れる · 集中力や体の動きに合わせて調整する
- What to feed pet ratsRSPCA落ち着いて始められる場所を選ぶ
- Rat health and welfareRSPCA集中力や体の動きに合わせて調整する
写真の出典
写真: Pet rat eating salad leaves.jpg · vadim.tk · CC BY-SA 3.0. 縦横比を保って縮小し、WebP形式に変換しました。ページのレイアウトによって、画像の一部が切り取られる場合があります。



