身を隠せる場所が必要な理由
西アフリカに生息するボールパイソンは、暑い日中には巣穴などの覆われた場所で過ごします。明け方や夕暮れに活動することが多いため、ケージにも日陰を通って移動できる場所や、体を隠して休める場所を用意しましょう。
ボールパイソンは単独で暮らすため、1匹ずつ別のケージで飼います。そうすれば、食事や脱皮、排せつ物の変化も個体ごとに確認できます。単独飼育でも、居場所を選べることは大切です。暖かい側にも涼しい側にも、身を隠せる場所を設けましょう。
ケージの長さと隠れ場所を一緒に考える
成体には、しっかり閉まり、通気性のよいケージが必要です。少なくとも1辺は、全身をまっすぐ伸ばせる長さにします。英国の動物福祉団体RSPCAは、幅と高さもそれぞれヘビの体長の3分の1以上を目安としています。成長に合わせて体長を測り、ケージの大きさを見直しましょう。
広いケージも、十分に身を隠せるよう整えれば使いやすくなります。暖かい側と涼しい側の両方に隠れ家があれば、ヘビは身を隠したまま居場所の温度を選べます。隠れ家の間にも覆いとなるものを置きましょう。日頃の確認では、全身を伸ばせるか、隠れ家に入れるか、危険なものや身を隠せない通り道がないかを見ます。扉が確実に閉まることも確認しましょう。
温度と湿度を測って管理する
ボールパイソンは周囲の環境によって体温が変わるため、暖かい場所と涼しい場所を行き来できるようにします。RSPCAが示す温度は、体を温める場所が30~32 °C、涼しい側が24~26 °Cです。熱源にはヘビが直接触れないようにします。サーモスタットは温度センサーの値に応じてヒーターを制御する装置です。設定温度を保つために使い、別のデジタル温度計で、ケージの暖かい側と涼しい側をヘビが過ごす高さで測りましょう。
RSPCAは、ボールパイソンの通常の湿度を約50~60 %としています。適切な湿度は呼吸器の健康を保つために大切で、古い皮膚を脱ぐ「脱皮」にも役立ちます。飼育案内では、霧吹きでケージ内に清潔な水をかけ、一時的に湿度を約80 %まで上げる方法が勧められています。その後は湿度が再び下がるようにしましょう。湿度を測る器具は湿度計といい、ケージの涼しい側に置きます。通気を確保して常に湿った状態を避けましょう。RSPCAのボールパイソン向け飼育案内には、紫外線B波を意味するUVBを含む照明も挙げられています。UVBは、体内でのビタミンD3の生成を助けます。ビタミンD3はカルシウムを利用するために必要です。明るい場所だけでなく、日陰にも移動できるようにします。夜は照明を消し、保温が必要なら、光を出さずサーモスタットで制御できる熱源を使いましょう。
新鮮な水を用意し、給餌を記録する
ヘビが全身を浸せる大きさの容器に新鮮な水を入れ、いつでも飲めるようにします。容器は定期的に洗って水を替え、汚れたときはその都度きれいにしましょう。毎日、容器が倒れにくく、ヘビが近づきやすい場所にあるかも確認します。
冷凍餌は、あらかじめ殺したうえで冷凍した餌用の動物です。適切な供給元から入手し、ボールパイソンの体に合う大きさのげっ歯類を選びます。与える前に完全に解凍して温め、給餌用のトングで差し出しましょう。生きた獲物は与えません。餌の種類、与えた日、食べたかどうか、体重の推移を記録し、測定した温度と合わせて確認します。食べない状態が続く場合は、温度と隠れ場所を見直し、爬虫類の診療に詳しい獣医師に相談しましょう。記録があれば、食べていない期間や体の状態の変化を伝えやすくなります。
慣れる時間を取り、優しく扱う
迎えたばかりのボールパイソンには、整えたケージに慣れる時間を与えましょう。その後、様子を確認するために持ち上げるときは、落ち着いて短時間で行い、体を強く握らずにしっかり支えます。ヘビが隠れようとしたり、はっきりした防御姿勢を見せたりしたら、そっとしておきましょう。
RSPCAは、食後少なくとも48時間は持ち上げないよう勧めています。落ち着かない状態や持ち上げられる刺激で、食べたものを吐き戻すことがあるためです。脱皮中も、できるだけ静かに過ごさせましょう。この時期は食欲が落ちる個体もいますが、長く食べない場合に脱皮だけが原因と決めつけることはできません。ブルメーションとは、気温が低い時期に活動が減る状態です。ボールパイソンを意図的にこの状態にすることは避けましょう。
変化を見つけ、必要な診察につなげる
体重、食事、脱皮、排せつ物を日付とともに記録すると、時間をかけて起きた変化も分かりやすくなります。息苦しそうにしている、または口を開けてあえぐ場合は、直ちに獣医師の診察を受けてください。普段と違う呼吸音が聞こえる、分泌物が出る、便の様子がいつもと違う、口の中に異常がある、原因が分からない体重減少が見られる場合は、速やかに爬虫類の診療に詳しい獣医師へ連絡しましょう。こうした症状には複数の原因が考えられます。
ヘビの目は透明な鱗で覆われており、この鱗も脱皮の際に新しくなります。脱皮後に目の上に古い鱗が残ることを、アイキャップの残存といいます。爬虫類の診療に詳しい獣医師に診てもらい、必要なら安全に取り除いてもらいましょう。自分で剥がそうとすると、目を傷つけるおそれがあります。受診時には、ケージの写真、温度や湿度の測定値、前回の脱皮日が役立ちます。獣医師が、使っている隠れ家の湿度など、飼育環境が関係したかどうかを検討する手がかりになります。
よくある質問
広いケージなら、隠れ場所がなくても大丈夫ですか?
全身を伸ばせる長さは必要です。それに加えて、広い空間でも身を隠して過ごせるよう、十分な覆いと適切な隠れ家を用意しましょう。
餌を食べなくても心配はいりませんか?
必ずしもそうではありません。温度と隠れ場所を確認し、体重の推移を見ましょう。食べない状態が続く場合や体重が減る場合は、爬虫類の診療に詳しい獣医師に相談しましょう。
脱皮後、目の上に古い皮が残っていたらどうしますか?
爬虫類の診療に詳しい獣医師に目を診てもらいましょう。残った皮を自分で剥がさないでください。
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出典・写真クレジット
- How to care for a royal pythonRSPCA身を隠せる場所が必要な理由 · ケージの長さと隠れ場所を一緒に考える · 温度と湿度を測って管理する · 新鮮な水を用意し、給餌を記録する · 慣れる時間を取り、優しく扱う · 変化を見つけ、必要な診察につなげる
- Providing a Home for a ReptileMerck Veterinary Manual温度と湿度を測って管理する
- Royal (Ball) PythonOakland Zoo身を隠せる場所が必要な理由 · ケージの長さと隠れ場所を一緒に考える · 温度と湿度を測って管理する
写真の出典
写真: Female Ball python (Python regius).jpg · Squamata55 · CC BY 2.0. 画像を縮小してWebP形式に変換しました。写っている内容は変えていません。
写真: Python regius 070731 a.jpg · Rainer Altenkamp · CC BY-SA 3.0. 画像を縮小してWebP形式に変換しました。写っている内容は変えていません。
写真: Pythonidae Python regius 3.jpg · NasserHalaweh · CC BY-SA 4.0. 画像を縮小してWebP形式に変換しました。写っている内容は変えていません。
写真: D85 3399 Ball Python by Trisorn Triboon.jpg · Tris T7 · CC BY-SA 4.0. 画像を縮小してWebP形式に変換しました。写っている内容は変えていません。






