多彩な猟をこなすドイツの猟犬
スモール・ミュンスターレンダー
スモール・ミュンスターレンダーは、茶色と白の被毛を持ち、多彩な仕事をこなす猟犬です。野原、森、水辺で獲物を探し、見つけた場所で静止して位置を知らせ、獲物を回収します。普段は家族のそばにいることを好む傾向があり、探したり協力して働いたりできる活動も必要です。
基本情報
- 大きさ
- 中型
- 体高
- 50~56 cm
- 寿命
- 12~14年
- 運動量
- 多め
- お手入れ
- 毎週
- トレーニング
- 根気強く、わかりやすく導く
- 飼育経験
- 飼育経験があると安心
家族に親しみ、猟では粘り強く探す犬
一緒に行動する人と協力することを好み、家では家族のそばで過ごしたがる犬が多くいます。外に出ると、におい、動き、獲物に強く関心を向けます。ドイツの犬種団体Verband für Kleine Münsterländerは、狩猟を目的とした繁殖を進めています。子犬を探すなら、親犬がどんな仕事をしているか、繁殖者が子犬にどのような暮らしを求めているかを、早めに聞いておくとよいでしょう。
人に愛想よくあいさつする犬でも、走るノウサギには違う反応を見せることがあります。呼ばれたら戻る、待つ、飼い主へ注意を向けるといった練習は、最初から小さな段階に分けて教えるとよいでしょう。野生動物のいる場所では、体に合ったハーネスに長いリードをつなぐと、安全を保ちながら周囲を調べられます。リードを外せるかどうかは、その場面での犬の反応と、地域の決まりに合わせて判断する必要があります。
子どもと犬が過ごす時間を大人が見守り、犬の休息にも気を配れるなら、子どもにとって愛情深い伴侶になることがあります。猫との暮らしは、それぞれの動物や過去の経験によって大きく変わります。ウサギ、鳥、ほかの小動物には、犬と分かれて過ごせる場所が必要です。ほかの動物や人を繰り返し追いかけたり、進路をふさいだりするときは、犬種に詳しい専門家へ早めに相談するとよいでしょう。

日々の暮らし
狩猟では、獲物を探し、位置を静止して知らせ、見つかった獲物や撃ち落とされた獲物を持ち帰ります。こうした能力は、生まれ持った傾向と学習によって育ちます。獲物への興味が強い子犬にも、根気のいる教育が必要です。経験のある指導者と、犬と人が協力の仕方を覚えられる練習を組み立てるとよいでしょう。
狩猟をしない場合は、迎える前に、考えている活動について経験豊かな専門家と話しておくことが大切です。アメリカン・ケネル・クラブは、探す活動、物を持ち帰る練習、ドッグスポーツなどを挙げています。簡単な探し物なら、使い慣れた練習用の道具を近くに置くところから始められます。その後、距離や隠す場所を変えていけます。犬の体に合った大きさの道具を使い、ごほうびを取り入れると、持ち帰ることも教えやすくなります。
長い散歩や鼻を使う活動の間には、休息も取れるとよいでしょう。水に入るときは見守り、安全に岸へ戻れることが大切です。泳がせる前には、流れ、水への入りやすさ、出やすさを確認する必要があります。家では家族の暮らしに加われるようにします。庭だけでは、活動や人との時間を十分に満たせません。不在時の世話と、少しずつ留守番に慣らす練習も考えておくとよいでしょう。
留守番について
犬が留守番できるようになるには、少しずつ練習する必要があります。英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)は、1回の留守番を4時間以内にするよう勧めています。子犬や、留守番中に落ち着かなくなる犬は、留守にする時間をより短くし、段階的に練習しましょう。それ以上家を空ける場合は、犬を見てもらえる人を手配してください。

毎日のお世話
中くらいの長さの被毛が密に生え、体に沿うように伸びます。脚、尾、耳の毛は長めです。定期的なブラッシングで抜けた毛や小さな毛玉を取り除き、毛が生え替わる時期には必要に応じて手入れを増やすとよいでしょう。茂みを歩いたあとは、足先、耳、被毛にダニ、小さな傷、植物のかけらなどがないか確かめることが大切です。
イネ科の植物の穂には、先がとがり、小さな突起を持つものがあります。足の指の間に挟まったり、皮膚、耳、目に入り込んだりすることがあります。突然激しく頭を振る、目を痛がる、足先が腫れるといった様子は、獣医師の助けが必要です。爪の長さも定期的に確認するとよいでしょう。犬用歯磨き剤を使う歯磨きは少しずつ慣らし、できれば毎日の習慣にしたいところです。

犬種の歴史と体の特徴
ドイツのミュンスターラント地方で発展しました。1870年ごろには、獲物の位置を静止して知らせ、持ち帰ることで知られる長毛の犬がいました。犬種団体は1912年に設立され、1921年からはFriedrich Jungklausの犬種標準が繁殖の共通の指針となりました。それ以前の起源には、十分に分かっていない部分もあります。
各国の犬の登録団体が加盟する国際畜犬連盟FCIでは、標準第102号に記載されています。体高はオス54cm、メス52cmとされ、それぞれ上下2cmの許容幅があります。体高は、立っている犬の地面から肩の上の最も高い部分までを測ります。標準に固定の体重範囲はありません。体は体高より少し長く、垂れ耳と長い尾を持ちます。
毛色は茶色と白、または茶色のローンです。ローンとは、白い毛と色の付いた毛が細かく混ざった模様をいいます。スモールとラージのミュンスターレンダーは、それぞれ独立した犬種です。同じ犬種の大小ではありません。「スモール」という名前でも、散歩や活動が少なくてよい犬という意味ではありません。
健康
子犬を選ぶ際には、両親犬の健康検査の結果を見せてもらうとよいでしょう。アメリカン・ケネル・クラブは、繁殖犬に勧める検査として股関節と肘の評価を挙げています。血縁のある犬に知られている病気についても、率直に話を聞くことが大切です。具体的な検査結果があると、親犬の健康をよりよく判断できます。
股関節形成不全は、股関節の発達に異常が生じ、緩み、痛み、関節の変性につながる病気です。肘関節形成不全は、肘の発達に関わる複数の異常を含みます。どちらも足を引きずる原因になることがあります。長く動いたあとだけ体が硬そうに見える場合や、急に仕事への意欲が下がった場合にも、獣医師に診てもらうことが勧められます。
食事量は実際の仕事量と体つきに合わせる必要があります。活動の負担が大きい時期と、穏やかに過ごす週では、必要量が違うことがあります。ワクチンと寄生虫予防は、地域、旅行、活動内容に合わせて獣医師と相談するとよいでしょう。アメリカン・ケネル・クラブは、寿命の目安を12〜14年としています。犬種の目安で、個々の犬が生きる年数を予測するものではありません。
この品種はあなたの暮らしに合いそう?
こんな場合に合う可能性があります…
- 多彩な仕事をこなす猟犬を望み、学習、運動、協力する活動を毎日の暮らしに組み込める。
- 考えている暮らしで犬に必要な活動を用意できるか、犬種に詳しい専門家と相談している。
- 家族と過ごす暮らし、頼れる世話の手配、小動物の安全を用意できる。
こんな場合は合わない可能性があります…
- 短い散歩を中心とした静かな暮らしを望み、定期的な探す活動や狩猟の訓練に時間を取りたくない。
- 呼び戻しの練習にあまり時間を使いたくない、または野生動物のいる場所で犬の安全を確保するのが難しい。
- 小動物がいて、安全に分かれて暮らせる場所を用意できない。
ニーズは似ていても、犬はそれぞれ。
大きさ、運動量、お手入れ、トレーニングの特徴が共通する犬種を選んでいます。
スイスの牧畜犬・番犬
アッペンツェラー・ゼネンフント
3色の毛と、くるりと巻いた尾が特徴のアッペンツェラー・ゼネンフント。明るい表情が印象的ですが、家畜を動かし、農場を守ってきたスイスの働く犬でもあります。活動することが好きで、学びが早く、周囲の変化にもよく気づきます。毎日一緒に外へ出かけ、来客や家の中の出来事に落ち着いて対応できるよう、根気よく教えたい人に向いています。
ハウンド
バセンジー
バセンジーはめったに吠えませんが、ヨーデルのような声を出すことがあります。屋外では、においや動く動物を追ってすばやく走り出すことがあるため、リードを外して走らせるには安全な囲いが必要です。
傷ついた野生動物の足取りを追う猟犬
バヴァリアン・マウンテン・セントハウンド
バヴァリアン・マウンテン・セントハウンドは、傷を負った野生動物を探す仕事を専門とする猟犬です。短く密な被毛と濃い色の耳を持ち、集中して足取りを追いながら、一緒に働く人と深く結びつきます。迎える前には、どのように育て、将来どんな仕事に取り組むのか、経験豊かな指導者や犬種クラブと相談しておきたい犬です。
出典と写真クレジット
- Teaching your dog to be left alone
このプロフィールでの参照箇所: 留守番について
- Elbow dysplasia
このプロフィールでの参照箇所: 健康
- Canine hip dysplasia (CHD)
このプロフィールでの参照箇所: 健康
- Presentation of our organisation
このプロフィールでの参照箇所: 犬種の歴史と体の特徴
- Dental disease in dogs
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話
- Grass seeds in dogs
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話, 健康
- Grooming and bathing pets
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話
- Teaching your dog to be left alone
このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- Training your dog
このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし
- Small Munsterlander
このプロフィールでの参照箇所: 気質, 日々の暮らし, 毎日のお世話, 健康, 寿命, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- Der Kleine Münsterländer
このプロフィールでの参照箇所: 気質, 日々の暮らし, 犬種の歴史と体の特徴, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- Kleiner Münsterländer, FCI Standard No. 102
このプロフィールでの参照箇所: 大きさ / 体重, 気質, 毎日のお世話, 犬種の歴史と体の特徴, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
写真の出典
正面 · Filou vom Stanserhorn der kleine Münsterländer.jpg · NicoleImboden · CC BY-SA 4.0 · 編集済み
毛並みと特徴 · Münsterländer klein.jpg · Lunaloop · CC BY-SA 4.0 · 編集済み
子犬 · Kleiner Münsterländer - Welpe.jpg · Ventus · CC BY-SA 3.0 · 編集済み
日常の様子 · Leija - Kleiner Münsterländer.jpg · NicoleImboden · CC BY-SA 4.0 · 編集済み



