毛の少ない猫 · ロシア
ドンスコイ
ドンスコイは、ドン・スフィンクスとも呼ばれるロシアの猫種です。毛がごく少ない猫や、ほとんど生えていない猫がおり、活発で人との関わりを好むことがあります。皮膚が露出するため、日々の暮らしには保温、日差しへの対策、こまめなケアが必要です。迎えることを考える際には、毛がないことで生じる健康面の負担も知っておきたいところです。
基本情報
- 大きさ
- 中型
- 運動量
- 多め
- お手入れのニーズ
- 多め
- 遊びと刺激
- 一緒に学ぶことを楽しむ
- 飼育経験
- 飼育経験があると安心
家の中の出来事が気になる好奇心旺盛な猫
箱を開けたり、戸棚を片づけたりすると、ドンスコイが様子を見に来ることがあります。国際的な猫の登録団体FIFeは、好奇心が強く、活発で社交的な猫と紹介しています。一緒に遊ぶ時間や、慣れた人のそばで休むことを好む猫も多くいます。新しいおもちゃと同じくらい、あなたの隣の暖かな場所にひかれるかもしれません。
触れ合いは、猫が自分から近づける形で育てたいものです。遊びを提案したり、近くで静かに座ったりする方法があります。離れたがったら、行かせてあげるとよいでしょう。成猫には、手入れや来客、ほかの動物との経験があります。どのように触られるのが好きか、どんなときにそっとしておいてほしいかを、迎える前に、これまで世話をしていた人に聞いておくと参考になります。
ほかの猫とは、最初は場所を分け、相手のにおいを少しずつ知るところから慣らすのがおすすめです。食事場所、トイレ、隠れ場所はそれぞれに用意しておきましょう。子どもには皮膚を優しく触り、しわやひげを引っ張らないよう伝えることが大切です。毎日長時間ひとりになる場合は、迎える前に、世話と一緒に過ごす時間をどう確保するか考えておきたいところです。
動いて遊び、暖かさと涼しさを選べる暮らし
ドンスコイには、室内で動き、登り、小さな獲物を追うような遊びを楽しめる環境が必要です。広くてしっかり固定された休憩台と、安全な中継の足場があると、移動に変化が生まれます。爪とぎは使いやすい場所へ。洗える毛布を敷いた暖かな寝床は、すきま風の当たらない所に置くとよいでしょう。暑く感じたときには、より涼しい場所へ移れることも大切です。
遊ぶときは、猫じゃらしの柔らかな先を椅子の陰に隠し、再び床を走らせる方法があります。鼻先で振り続けるより、猫が獲物に忍び寄る時間を作れます。実際に捕まえられる機会も用意してあげましょう。フード探しなら、一日の食事から取り分けた少量を、適した知育玩具の中の見つけやすい場所に置くところから始められます。ひもや猫じゃらしは、一緒に遊び終えたら片づけておくのがおすすめです。
皮膚を覆う毛が少ない猫では、日当たりのよい場所にも注意が必要です。無防備に直射日光を浴び続けることは避けたいところです。安全対策をしたベランダにも日陰を設け、すぐ室内へ戻れるようにしましょう。暑い日は、心地よく涼しい部屋が安全な居場所になります。季節によって細い毛が生える猫もいますが、寒い屋外で過ごすための十分な防寒にはなりません。
遊びやフード探し、静かに過ごせる場所の作り方は、こちらをお読みください 室内飼いの猫を楽しませる:遊び、フードパズル、安全な隠れ場所 ↗

ブラッシングより皮膚のケアを
ドンスコイには、毛がまったくない猫、細かな産毛のある猫、部分的にはっきりした毛を残す猫がいます。毛が少ないと、皮膚から出る脂分が密な被毛へ広がらず、汚れと一緒に皮膚やしわにたまることがあります。皮膚を確認し、状態に合わせて清潔にすることが、普段のケアになります。
毎日短く、特にしわの中や寝具に触れる部分を見ておくのがおすすめです。湿らせた布で拭く頻度や入浴の必要性は、その猫の皮膚に合わせて動物病院で相談するとよいでしょう。触られることや体をきれいにすることには、少しずつ慣らしたいものです。使う製品も、猫に使用できるものを相談して選ぶと安心です。赤み、嫌なにおい、かさぶた、傷があれば、さらに強くこすって対処するのではなく、診察で原因を確かめる必要があります。毛布や寝床のカバーもこまめに洗っておきましょう。
耳にも目を配りたいところです。いつもと違う分泌物、におい、頻繁にかく様子があれば、診察を受ける必要があります。歯の手入れは、猫用の歯磨き粉を使い、動物病院で方法を教わりながら少しずつ始めるとよいでしょう。口に痛みがある場合は、まず治療が必要です。

バルバラから始まったドンスコイ
始まりは、1987年にロシアのロストフ・ナ・ドヌで保護された、バルバラという猫です。成長とともに毛が抜け、その子どもには毛のない猫や、後から毛が抜ける猫がいました。この猫たちから、ドン・スフィンクスの育種が始まりました。FIFeが認めたのは2011年です。別の国際的な猫の登録団体TICAでは、ドンスコイと呼びます。
カナダに起源を持つスフィンクスとは別の猫種で、ピーターボールドも別に登録されています。ドンスコイは中型で、筋肉のある丈夫な体をしています。鼻先に向かって細くなるくさび形の頭、大きな耳、少し斜めについたアーモンド形の目が特徴です。FIFeの標準では、オスはメスより明らかに大きいとされています。皮膚のしわが、通常の体の働きを妨げないことも求められます。
毛のある子猫は、成長して姿が変わることがあります。TICAでは、完全に毛がないタイプ、ごく細かな産毛のあるタイプ、初めはビロードのような毛があり一部が抜けることのあるタイプ、毛を比較的多く残すブラッシュというタイプを区別しています。迎える前には、今後の変化と実際に必要なケアについて聞いておくとよいでしょう。高齢になったら、皮膚の手入れに加え、寝床へ上がりやすくする工夫が必要になることもあります。その猫の動きやすさに合わせて考えたいところです。

毛がないことと健康の関係
毛は皮膚を守り、体の熱を保つ役割を担っています。毛が少ないドンスコイは冷えやすく、露出した皮膚が直射日光で日焼けするおそれもあります。暑いときには、涼しい場所へ移れることが必要です。動物保護団体Cats Protectionは、毛のない猫の皮膚の問題や体温調節の難しさを取り上げ、新たに猫を選ぶ場合は、こうした負担のない猫種を優先するよう勧めています。
ひげにも注目したいところです。顔の周りにある太い毛は、近くの物や接触を感じ取るのに役立ちます。ドン・スフィンクスの標準では、曲がったひげや折れたひげも認められていますが、人が短く切ったり抜いたりしてはいけません。ひげがなかったり、働きが大きく損なわれたりすると、大切な感覚の一つが制限されます。猫の状態を確認する際に、相談しておきたい点です。
毛がないことは、猫アレルギーのある人に向いているという意味でもありません。原因となるたんぱく質は、唾液や皮膚などにもあります。アレルギーが疑われる場合は、迎える前に医師へ相談するとよいでしょう。すでに暮らしているドンスコイについては、ワクチン、寄生虫対策、定期健診を含む予防の計画を、動物病院で確認しておきたいところです。毛のない猫にもノミは付きます。口臭、よだれ、かむときの痛みがあれば、口の中を診てもらう必要があります。Fellfolioでは、皮膚の写真、気づいたこと、治療の予定をまとめられるため、時間とともに変わった点を動物病院で説明しやすくなります。
ドンスコイのために整えたい住まい
こんな場合に合う可能性があります…
- 一緒に過ごして遊ぶ時間と、毎日皮膚を確認する時間を取れる。
- すでに暮らしている、または保護などで迎える毛のない猫のために、温度や日差しに配慮した住まいを整えたい。
- 健康面の負担と、その猫に合ったケアについて、動物病院で率直に相談するつもりがある。
迎える前に考えておきたいこと
- 手入れがごく少なくて済む猫を希望し、毎日皮膚を確認する時間があまり取れない。
- 休む場所を、寒さ、暑さ、直射日光から十分に守ることが難しい。
- 猫アレルギーがあり、毛のない猫なら症状が出ないと期待している。
ほかの猫種にも会ってみましょう。
大きさ、運動量、お手入れ、遊びのニーズをもとに選んでいます。
セミロングの被毛を持つ猫 · アメリカ
バリニーズ
声をかけると鳴いて応え、家の中では人のあとをついて歩く。バリニーズには、そんな人とのやり取りを楽しむ猫が多くいます。絹のような被毛の下には、よく動くしなやかな体があります。一緒に遊ぶ時間と、登って探索できる場所を用意して迎えたい猫です。
出典と写真クレジット
- Pet allergies
このプロフィールでの参照箇所: 健康
- Opinion on the welfare implications of feline breeding practices
このプロフィールでの参照箇所: 健康, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- Grooming your cat
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話
- Hairless cats and welfare
このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし, 毎日のお世話, 健康, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- Indoor cats
このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし
- Cats and play
このプロフィールでの参照箇所: 日々の暮らし
- Why do cats have whiskers?
このプロフィールでの参照箇所: 健康
- Feline Dental Disease
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話, 健康
- Loving Care for Older Cats
このプロフィールでの参照箇所: バルバラから始まったドンスコイ
- Don Sphynx breed profile
このプロフィールでの参照箇所: 気質, バルバラから始まったドンスコイ
- Don Sphynx breed standard, 1 January 2026
このプロフィールでの参照箇所: 毎日のお世話, バルバラから始まったドンスコイ, 健康
- Donskoy breed profile
このプロフィールでの参照箇所: 気質, 日々の暮らし, 毎日のお世話, バルバラから始まったドンスコイ, この品種はあなたの暮らしに合いそう?
- Introducing your new cat to other cats in your home
このプロフィールでの参照箇所: 気質
- How to keep your cat healthy and happy
このプロフィールでの参照箇所: 健康
写真の出典
正面 · Don sphynx.jpg · ooznu · CC BY-SA 2.0 · 編集済み
日常の様子 · Donskoy Sphynx 2024.jpg · Alinamolokina · CC BY-SA 4.0 · 編集済み
毛並みと特徴 · Profil d'un chat donskoy.jpg · Astonetloa · CC BY-SA 4.0 · 編集済み
日常の様子 · DSX Akvarel' Stolichnaya Shtuchka (5284684823).jpg · Nickolas Titkov · CC BY-SA 2.0 · 編集済み



