fellfolio.
日本語
App StoreでダウンロードiPhone・iPad向け

鳥 · ブンチョウ · 種類別ガイド

ブンチョウの飼い方:仲間との暮らし、飛べる住まい、毎日の世話

太くてピンク色のくちばしと、くっきりした白い頬が目を引くブンチョウ。ペアを少し長く眺めていると、小さなしぐさにも気づきます。並んでとまり、声を交わし、相手に気持ちを伝える求愛の場面では小さく跳ねます。オスはさえずりも聞かせてくれます。

ブンチョウとの暮らしは、鳥同士のやり取りを楽しみ、十分に飛べる広い飼育スペースを用意できる人に向いています。飛ぶ経路をふさがない配置、相性のよい仲間、そして一羽ずつを見る習慣が飼育の土台です。住まいの準備から日々の世話まで、何を確かめればよいかを紹介します。

Padda oryzivora

草の中に立つ、灰色の羽と赤いくちばしのブンチョウ。
同じ種類の仲間と暮らす
相性のよいブンチョウのペアやグループを迎えることを考えましょう。人との触れ合いだけでは、同じ種類の鳥と交わすやり取りを補えません。
横に飛べる広さを
横幅があり、配置を工夫した飼育スペースなら、とまり木の間を飛べます。背が高くても細長いケージでは、飛べる距離がほとんど取れないことがあります。
餌入れの中身まで確認
ブンチョウは種子の殻をむいて食べます。餌入れがいっぱいに見えても、大半が空の殻ということがあります。

ジャワ島とバリ島に暮らす小鳥

ブンチョウはカエデチョウ科に属します。この仲間には、主に種子を食べ、さえずる小鳥が含まれます。学名はPadda oryzivoraですが、本や販売情報ではLonchura oryzivoraと記されることもあります。どちらも同じ種類を指します。くちばしの先から尾の先までの長さは、およそ14から17cmです。

野生の基本的な羽色は灰色で、頭頂部が黒く、頬が白いのが特徴です。飼育下では白い個体や、まだら模様の個体も見られます。まだら模様とは、本来の羽色の中に白い部分が混じったものです。これらは別の種類ではなく、同じ種の中で生まれた羽色の品種です。

原産地のインドネシアでは、開けた土地や農地に生息しています。飼い鳥としてなじみ深い一方、野生では絶滅危惧種に分類されています。鳥の取引を目的とした捕獲も、個体数の減少につながりました。迎える前には、飼育下で生まれた鳥であることと、出所を確認できる記録があることを確かめたいところです。

相性のよいペアやグループを選ぶ

ブンチョウは同じ種類の仲間との暮らしを求めます。すでに関係ができているペアや、仲よく暮らしているグループから考えると準備しやすくなります。グループでは、どの鳥も餌を食べられ、静かなとまり木で休めているかを見ることが大切です。いつも追い払われる鳥がいるなら、組み合わせや配置の見直しが必要です。

新しく迎える鳥は、まず鳥の診療に詳しい獣医師に診てもらうことをおすすめします。その後の隔離期間中は、先住の鳥とは別の部屋で飼います。この一時的な隔離を検疫といい、感染症を持ち込む危険を減らすために行います。期間や必要な検査は獣医師に相談できます。隔離を終えたら、最初は距離を取って姿や声に慣れるところから始め、同じ場所での初対面は見守りながら進めます。

ブンチョウは、より小さな鳥をいじめることがあります。飼育を始めたばかりなら、ブンチョウだけのグループのほうが計画を立てやすいでしょう。別の種類と一緒に飼うには、それぞれの鳥を知る経験と、問題が起きたときに分けられる適切な住まいが必要です。

飛ぶ経路を空けた住まいにする

配置を考えるときは、二本のとまり木の間を飛ぶ様子を思い浮かべてみてください。何度か羽ばたく余裕があるでしょうか。それとも枝や容器、おもちゃが並んでいるでしょうか。飛ぶためには、長く続く空いた経路が必要です。太さの違う自然の枝を両端や側面に置くと、中央をふさがずに着地点を増やせます。

一部のとまり木には、鳥に有害でない適切な枝で目隠しを作ると、仲間の視線から離れて休めます。餌と水は、上からふんが落ちてこない位置に置く必要があります。使いやすい餌場を複数用意すると、おとなしい鳥も邪魔されずに食べやすくなります。容器の下を掃除しやすい素材にしておくと、食べ残しを取り除き、床を清潔に保つ手間も減らせます。

屋外の飼育施設には、乾燥してすきま風が入らず、寒い時期には暖房を使える屋内の避難場所が必要です。鳥が逃げたり、外の動物が入り込んだりしない構造も欠かせません。室内では照明、換気、静かに眠れる場所を考えておきましょう。夜遅くまでついたテレビや、何度も点灯する明かりは休息を妨げます。明るい時間と暗い時間を規則的にすると、日々のリズムが整いやすくなります。

水浴び、放鳥、人に慣れる練習

毎日、倒れにくい浅い容器にきれいな水を入れて、水浴びの機会を用意できます。鳥が中で立てて、無理なく出られるものを選びましょう。水浴びをするかどうかは鳥に任せます。朝に用意すると、夜の休息までに羽が乾く時間を取れます。

水浴び用の容器と水入れは毎日洗い、汚れたときにも取り替えて洗うことが大切です。餌入れから離して置けば、水しぶきで餌がぬれるのを防げます。予備の容器があると、使ったものを十分乾かせるので掃除も楽になります。

ケージの外で飛ばせる前に、外につながる窓や扉を閉め、扇風機などのファンを止める必要があります。大きなガラス面や鏡は覆い、衝突を防ぎましょう。ふたのない水の容器や、家具の裏の狭い隙間にも入れないようにします。台所には熱い面や有害な煙・蒸気の危険もあります。使い方や家具の配置が頻繁に変わる部屋より、なじみの着地点がある鳥用の部屋のほうが、安全に整えやすくなります。

落ち着いた、予測しやすい動きで接すると、人の存在にも慣れやすくなります。近づくと飛び去るようなら、距離を広げるほうがよいでしょう。いつもの着地点に少量のごほうびの餌を置くことから、鳥が自分で近づく練習を始められます。

移動用のキャリーに慣れる練習も、少しずつ進められます。最初は飼育スペースから少し離れた場所に置き、鳥が見慣れる時間と、離れられる余地を作ります。その先の進め方は、鳥のトレーニングガイドで紹介しています。グループを見ているうちに、すぐに調べに来る鳥と、まず遠くから様子を見る鳥の違いにも気づくようになります。

餌入れにある量と、実際に食べた量

ブンチョウは丈夫なくちばしで小さな種子を割って食べます。適した種子には、さまざまな雑穀やカナリーシードがあります。種類を確実に確認でき、農薬の付着がないイネ科植物の穂も、自分で種子を取り出す楽しみになります。新鮮な葉物としては、洗ったエンダイブの葉などを与えられます。

種子の混合餌だけでは、一部のビタミンやミネラルが不足することがあります。レタスを一枚加えるだけで、その不足を補えるわけではありません。鳥の診療に詳しい獣医師と、ブンチョウに適した総合栄養食や新鮮な食材を組み合わせた食事を考えるとよいでしょう。総合栄養食とは、表示された方法で与えたときに必要な栄養素を満たすように作られた餌です。ビタミンやカルシウムの追加も、食事全体に合わせて判断します。

ブンチョウは種子を食べる前に外側の殻をむきます。空の殻が餌入れに残ることが多いため、毎日取り除き、中身のある種子が残っているかを確認することが大切です。新しい餌には少しずつ切り替え、体重、食欲、ふんの変化を見て、食べる量が不足していないか確かめましょう。

群れの中の一羽ずつに目を向ける

元気なグループの中では、静かになった一羽を見落とすことがあります。日々の世話のときに、一羽ずつ様子を確かめる時間を取るとよいでしょう。餌を食べに来るか、とまり木で安定しているか、仲間への反応はいつもどおりか。普段の様子を知っていると、急に離れて座る鳥や、いつもの餌に手をつけない鳥に気づきやすくなります。

羽を膨らませたまま過ごす、活動が大きく減る、ふんが変わる、総排泄口の周りが汚れるといった変化は、早めに鳥を診られる獣医師へ相談する目安です。総排泄口は、ふんを出し、メスでは卵も産み出す体の開口部です。呼吸が苦しそう、著しく弱っている、とまり木にとまれない場合は、すぐに獣医療が必要です。

変化が始まった時期のメモや、いつもと違うふんの写真は診察に役立ちます。落ち着いて体重測定できるようになっていれば、体重の記録も参考になります。ただし、具合の悪い鳥を量るために追い回すべきではありません。迎える前に病院の連絡先、移動手段、適したキャリーを用意しておくと、急な受診にも動きやすくなります。

求愛のしぐさと、繁殖を考える前の準備

求愛では、どちらの鳥も跳ねたり、枝にくちばしをこすりつけたりすることがあります。さえずるのはオスです。こうした小さな動きも、鳥同士のコミュニケーションの一部です。繁殖すると、巣作りから卵を温めること、ひなに餌を運ぶことまで、両親が協力します。

野生のブンチョウは、穴や囲われた場所に巣を作ります。飼育下で巣を作れる場所を用意すると、繁殖を促すことがあります。巣箱を設置する前には、繁殖を支える知識があるか、ひなを育てた後も飼い続けられるか、責任を持って迎えてくれる人を探せるかを考える必要があります。適切な食事と、巣立った後の十分なスペースも準備の一部です。

産卵を繰り返すと、体内のカルシウムを多く消耗することがあります。卵が体内にとどまり、産み出せなくなった状態を卵詰まりといいます。メスがいきむ、弱る、苦しそうに呼吸する場合は、すぐに獣医師の診察が必要です。繁殖や産卵を繰り返す場合も、環境と飼育方法を獣医師と見直せます。

若い鳥から年を重ねた鳥まで

自然な羽色の若いブンチョウは頭が灰褐色で、頬の淡い模様も成鳥ほどはっきりしていません。成鳥の羽に生え替わると、黒い頭頂部とくっきりした白い頬が現れます。若い鳥を迎える前には、確実に自分で食べられることを確認しましょう。これまで世話をしていた人に、何をどのように食べているかを見せてもらい、餌の一覧を残してもらうと、新しい家でも食事を続けやすくなります。

成鳥も定期的に羽を入れ替えます。これは換羽と呼ばれ、古く傷んだ羽が抜け、新しい羽が生えてくる過程です。その時期に床で何枚かの羽を見つけるのは自然なことです。ただし、広い範囲で羽がなくなったり、新しい羽の生え方がおかしかったりする場合は、普通の換羽と決めつけず、原因を調べる必要があります。

年を取った鳥が着地に失敗するようになったり、好きだった枝を避けたりしたら、獣医師に診てもらうことをおすすめします。こうした変化には、いくつかの原因が考えられます。問題が分かってから、とまりやすい枝を増やしたり、餌入れを使いやすい位置に移したりできます。以前のメモや写真があれば、いつから習慣が変わったかを伝えやすくなります。

迎える前に、出所と日々の世話を確認する

ブンチョウは、保護対象の動植物の国際取引を規制するCITES、いわゆるワシントン条約の附属書IIに掲載されています。迎える前には、住んでいる地域の担当機関に必要な書類や条件を確認しましょう。国内での飼育や販売と、国境を越える移動では、担当機関が異なることがあります。例えばドイツでは、連邦自然保護庁がCITESの輸出入許可を担当し、国内の飼育や取引は各州の当局が扱います。

鳥に会う際には、出所、年齢、これまでの仲間、食事、分かっている健康上の問題を聞いておくと役立ちます。すでに仲よく暮らしているグループを迎えると、新しい環境に慣れやすい場合があります。費用プランナーでは、住まい、照明、食事、消耗品、獣医療のための積立を分けて考えられます。

留守中に世話を頼む人には、扉の安全な扱いと容器の交換を事前に実際に見せておくと安心です。餌の種類と量、掃除の手順、連絡先をまとめた引き継ぎメモも役立ちます。一羽ずつの特徴は、とくに大切な情報です。いつも最初に餌場へ来る鳥と、周りが静かになるのを待つ鳥が分かれば、普段との違いにも気づきやすくなります。

よくある質問

ブンチョウは一羽で飼えますか?

相性のよいブンチョウを仲間として迎えることを考えましょう。落ち着いたペアやグループなら、この鳥が求める日常的なやり取りができます。鏡や人からの関心だけでは、同じ種類の仲間との暮らしを補えません。

ブンチョウの主食は米ですか?

野生のブンチョウは田んぼで採食しますが、家で米を中心に与えるだけでは栄養が偏ります。適した小さな種子、ブンチョウに合った総合栄養食、新鮮な食材を組み合わせた食事を考えられます。大切なのは、食事全体で必要な栄養を満たすことです。

キンカチョウと一緒に飼えますか?

別の種類と一緒に飼うには、慎重な準備が必要です。ブンチョウが小さな鳥をいじめることもあります。広さや配置に加え、一羽ずつの行動も関係します。初めてなら、ブンチョウだけのグループのほうが管理しやすいでしょう。混合飼育では、必要なときに分けられる適切な住まいも用意しておくことが大切です。

留守中の世話を頼む人には、何を伝えればよいですか?

餌の種類と量、掃除の手順、扉の安全な扱い方を伝える必要があります。一羽ずつの鳥と、その普段の習慣も紹介しておきましょう。獣医師の連絡先を含む引き継ぎメモがあれば、留守中に変化が起きたときにも役立ちます。

出典・写真クレジット

写真の出典

写真: Java Sparrow · Daniel Ramirez · CC BY 2.0.

写真: Java sparrow · marneejill · CC BY-SA 2.0.

写真: Java Sparrow · tobias_gabrielH · CC BY 2.0.

写真: Java Sparrow · Thomas · CC BY-SA 2.0.

頭に黄色い羽が立ち、頬にオレンジ色の模様がある灰色のオカメインコ。
飼育と毎日の暮らし

鳥のための部屋づくり:安全な飛行経路と止まりやすい場所

セキセイインコやオカメインコの部屋を計画するときに役立つ、飛行経路、止まり木、照明、安全な素材、家庭内の危険、毎日の世話のポイントを紹介します。

ガイドを読む
人の手に止まるホオミドリアカオウロコインコ。
Fellfolioのペットケア情報

鳥のトレーニング:信頼を育む練習と移動・診察への備え

鳥が自分から参加するトレーニングを解説します。ごほうびと小さなステップを使い、止まり木への移動、キャリーケース、体重測定、診察に備えます。

ガイドを読む
並んで止まる青色と緑色のセキセイインコ。
Fellfolioのペットケア情報

鳥のライフステージ:若鳥から高齢期まで

キンカチョウなどのフィンチ類、インコ、オウム類について、自分で餌を食べ始める時期から成鳥期、高齢期までの変化と、健康管理や暮らしやすい飼育環境を紹介します。

ガイドを読む